研究課題/領域番号 |
19H04087
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
八杉 昌宏 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (30273759)
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研究分担者 |
平石 拓 京都大学, 学術情報メディアセンター, 助教 (60528222)
光来 健一 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (60372463)
江本 健斗 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (00587470)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | プログラミング言語 / ソフトウエア開発効率化・安定化 / ディペンダブル・コンピューティング / ハイパフォーマンス・コンピューティング / 負荷分散 / フォールト・トレランス / 性能評価 / 仮想環境 |
研究実績の概要 |
提案している持続型例外処理機構等の計算状態操作機構(提案機構)について、以下の研究を実施した。 1.新しい処理系や言語仕様の調査・比較:Clang/LLVMについて調査を進めた。2.提案機構を持つ拡張言語の望ましい言語仕様の基本的設計方針と意味論の探究:持続型例外処理中にレベルの異なる持続型例外処理を行うため仕様の設計を始めた。3.提案機構を持つ拡張言語の翻訳に基づく実装技術の開発:Java言語を翻訳先言語として、またその例外処理機能を利用して、2.で設計した持続型例外処理機構を備えたS式ベース拡張Java言語を翻訳に基づき実装するため、言語処理系の実装の完成度を高めた。4.ごみ集めや一級継続がサポートされた高水準言語の実装:継続間フレーム共有を促進する一級継続も実装したLisp(Scheme)インタープリタで、性能評価を行うとともに2.への対応を進めた。5.冗長実行や負荷分散やマイグレーションにより仮想化・階層化なども想定して並列システムにおける資源を有効活用する手法の開発:基礎的研究としては、大規模グラフの分散並列生成、仮想環境における高性能・高信頼確保方式の研究を行った。バックトラックに基づく負荷分散に関しては、仕事量と階層性を考慮したスティール戦略の実装と評価、MPI実装でのコピー削減と遅延隠蔽、抽象的な等価性の検討を行った。階層的計算省略に基づく(耐障害性を持つ)並列実行モデルについては、より整理した形での発表を行った。また、両実行モデルにおいて、仮想環境における性能評価と移植性に優れた計算状態操作機構を用いた性能評価の拡充を行うとともに、UTSベンチマークを扱うプログラム、アウトオブコア行列積のプログラムが作成可能なことを示した。6.動的再構成・保全の前後での抽象的な計算状態(不変条件)の維持などの検証:定理証明支援系を用いた変換検証の枠組みの整備を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画していた研究項目に関しては、6つの項目のうち計算状態操作機構を持つ拡張言語の翻訳に基づく実装技術の開発で遅れがあるが、全体としてはおおむね順調に進展している。また、並列システムにおける資源を有効活用する手法の開発に関しては、計画以上の成果が得られている。
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今後の研究の推進方策 |
成果の得られた研究項目については、対外発表を進めていく。持続型例外処理機構そのものの探究を続ける。それに伴い、課題が見つかった研究項目については、研究項目の当初の目的に沿う形でサブ課題に幅広く取り組んでいく。
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