研究課題
単方向変換の翻訳に基づく漸進的双方向化に関する査読中の国際雑誌論文について、major revision requestに伴い、以下の改訂を行った。(1)ATLからUnQLへの翻訳アルゴリズムについて、全翻訳関数の型や補助関数の動作の明確化を行った。(2)単方向変換エンジンと双方向変換エンジンが協調して動作する提案システム全体のワークフローの明確化を行った。(3)ユーザが直接操作するビュー上の更新から双方向変換エンジンへ伝える更新を抽出する演算について、対象とする更新の制限の明確化等の改善を行った。(4)モデル等の定義をさらに形式化し、記述を改善した。(5)翻訳の健全性に関する議論を、翻訳の中で用いられている加法性やATLの実行モデル、UnQLの相互再帰の性質などの説明を用いて改善した。漸進的双方向化に伴って、単方向変換だけでは生じなかったエラーが、特に弱い双方向性しか備えていない双方向変換を導入した際に生じる。このエラーの原因について、言語構造が含む直接間接的な複製に基づき分析した。また、このようなエラーについて、順方向変換で生成されたトレース情報により事前にその可能性を察知し、避けることができていたが、複製の両方を更新した場合も一定の更新同志を合成することでエラーを防ぐことができる。本研究では、従来逆方向変換実行時にアボートさせていたケースについて、文書の共同編集に用いられてきた操作変換に基づき二つの更新を合成することにより、アボートを避け、更に、弱いラウンドトリップ性を達成できることを、木構造データについて既存の操作変換と双方向変換言語を例に示した。
3: やや遅れている
研究計画に基づき2019年度に引き続き研究協力者の招聘による共同作業を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染症による影響で実現しなかった。
補助金の繰越により次年度の招聘を目指す他、学術情報ネットワークークを活用した定期的な遠隔の研究打ち合わせにより、共同作業を行う予定である。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)
Software Foundations for Data Interoperability. SFDI 2021. Communications in Computer and Information Science
巻: 1457 ページ: 62~75
10.1007/978-3-030-93849-9_4
2020 IEEE 20th International Conference on Software Quality, Reliability and Security Companion (QRS-C)
巻: - ページ: 87-90
10.1109/qrs-c51114.2020.00025
https://github.com/atlanmod/ATLGT