双方向変換は、情報システムにおける重要な操作であるデータ変換において、その変換をこえて双方向に更新を伝播させるものである。既存の単方向変換全般を直ちに双方向化することは容易ではない。本研究は、双方向変換の柔軟な利用方法の開拓により、情報システムの漸進的頑強化を行なうことを目的とし、単方向変換を段階的に双方向化していく方式を開拓した。具体的には、継続研究中の単方向変換の双方向変換への部分翻訳に基づく漸進的双方向化における適用条件・手法の明確化、複製を伴う弱いラウンドトリップ性のある双方向変換における逆方向変換のアボートの緩和、単方向変換と双方向変換の合成の代数の構築をおこなった。
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