研究課題/領域番号 |
19H04118
|
研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
角谷 和俊 関西学院大学, 総合政策学部, 教授 (60314499)
|
研究分担者 |
中島 伸介 京都産業大学, 情報理工学部, 教授 (90399535)
河合 由起子 京都産業大学, 情報理工学部, 教授 (90399543)
北山 大輔 工学院大学, 情報学部(情報工学部), 准教授 (40589975)
王 元元 山口大学, 大学院創成科学研究科, 助教 (00736217)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 地理情報 / 移動支援 / ジオデータ / ソーシャル / 実空間 |
研究実績の概要 |
本研究課題は,実空間およびWebコンテンツ空間(WebやSNS情報など)を統一的に扱うことが可能な意味モデルの開発,および群衆の振る舞いを投影する構造モデルと移動経路推薦方式を開発することを目的とする.本年度は,移動計画フェーズにおける地理情報収集支援と現地行動フェーズのための実空間移動支援の開発を行った. 移動計画フェーズにおける地理情報収集支援においては,POIとキーワードの意味空間の構築のためにPOIに対するアノテーションとして,観光レビューサイトを対象とし,様々な粒度のレビュー集合に対し,ベクトル表現を得る手法について検討を行った.また,POIの意味的関係に基づく地理メディア融合方式の開発のために,メディアの地理的特徴分析に基づくメディア間の空間関係抽出をモデル化し,映像や地図データ等の異種メディア間の組み合わせ方式の基礎検討を行った. 現地行動フェーズのための実空間移動支援の開発においては,実空間・Webコンテンツ空間におけるソーシャル・トポロジ分析方式の開発のために,位置情報付きSNSを代表するTwitterを対象として抽出される群衆移動の経験に基づき,駅や電車,バスなどの路線ネットワーク上に群衆の振る舞いを投影するソーシャル・ネットワーク・トポロジ構造を分析する手法の検討を行った. 上記の検討結果を基に,地物の意味的空間表現,および異種メディア間の空間関係に関するモデル化,および,群衆の行動をモデル化することで実空間でのユーザの移動支援の実現可能性について検討を行った.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
基礎検討は順調に進んでおり,サブテーマ間の連結手法についても検討を開始している.
|
今後の研究の推進方策 |
移動計画フェーズにおける地理情報収集支援においては,POIと任意のキーワード間で演算するために,各POIの特徴表現を用いることで,任意のキーワードに対する地理的な特徴を含むベクトル表現を生成する手法に取り組む.また,POIの意味的関係を用いてクロスメディア意図抽出による地理メディアの融合方式の開発に取り組む. 現地行動フェーズのための実空間移動支援の開発においては,場所における時間帯の群衆特性パターンを抽出し,各場所間の相関の算出に取り組む.また,ユーザの意図分析および経路の価値分析手法と共に,ソーシャル・ネットワーク・トポロジを考慮した,個人の潜在的意図に基づく移動経路推薦方式の開発に取り組む. 上記の検討結果を基に,地物の意味的空間表現,および異種メディア間の空間関係に関するモデル化,および,群衆の行動をモデル化することで実空間でのユーザの移動支援の実現可能性について検証を行うためのプロトタイプシステムを構築し,評価実験を実施する.
|