研究課題/領域番号 |
19H04132
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
下馬場 朋禄 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (20360563)
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研究分担者 |
伊藤 智義 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (20241862)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ホログラフィ / 深層学習 / 信号処理 / 3次元ディスプレイ |
研究実績の概要 |
本研究課題は,次々世代のディスプレイ技術と期待されているホログラフィック3次元ディスプレイで課題となっている,(1) ホログラム計算の高速化,(2) より簡易な光学システムの実現,(3) 高画質な再生像を得ることができるホログラム最適化技術,について研究開発を行うものである.(1)に関して,ホログラフィックディスプレイに使える特殊なスパース点拡がり関数を2種類(radial PSFとwindmill PSF,PSFはpoint spread function)設計し,画質を落とさずに計算を高速化できることを示した.前者の点拡がり関数は,視点固定のホログラフィックヘッドマウントディスプレイでは,観察に不要な計算領域を削除し点拡がり関数をスパース化することで,計算高速化ができる.後者は,より一般的な裸眼タイプのホログラフィックディスプレイの計算高速化を行なうために,radial PSFを風車のように回転させる手法を開発した.(2)に関しては,特殊な光学素子をホログラムと観察者の間に配置することで,ホログラム表示素子の空間帯域幅積を拡大できる手法を開発した.この効果をシミュレーションで確認した.(3)に関しては,ホログラムの最適化技術として,これまでに反復計算を必要とする最適化計算が使われてきたが,深層学習ベースのホログラム最適化技術を開発した.この技術をレンズが必要のないホログラフィックプロジェクタ上でその効果を確認した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ホログラフィックディスプレイに使える特殊なスパース点拡がり関数を2種類(radial PSFとwindmill PSF,PSFはpoint spread function)設計し,画質を落とさずに計算を高速化できることを示した.これは、視点固定のホログラフィックヘッドマウントディスプレイで使用でき、この関連論文を執筆した。また、「高画質な再生像を得ることができるホログラム最適化技術」に関する研究課題でも、従来使用されているdouble phase hologramではなく、新奇のエンコーディング技術を開発できた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、より高視域なホログラフィックディスプレイにおける高速計算技術をアルゴリズム面とハードウェア面の両方から検討を行っていきたい。また、高視域なホログラフィックディスプレイは、高精細で大画素数の空間光変調器が要求されるが、このようなハードウェアの開発は現実出来ではない。このようなハードウェアを使わずに、同等の画質・視域・像サイズを実現できる手法の開発を行う予定である。具体的には、周期的もしくは非周期的な拡散素子を利用する手法を考えている。
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