研究課題/領域番号 |
19H04225
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
内田 広夫 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (40275699)
|
研究分担者 |
檜 顕成 名古屋大学, 医学系研究科, 特任教授 (90383257)
城田 千代栄 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (20378194)
田井中 貴久 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (30378195)
田中 裕次郎 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90382928) [辞退]
藤原 道隆 名古屋大学, 医学部附属病院, 准教授 (70378222)
石丸 哲也 埼玉県立小児医療センター (臨床研究部), 外科, 医長 (00633629)
出家 亨一 北里大学, 医学部, 助教 (00845109)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | off the job training / 機械学習 / 小児内視鏡手術 |
研究実績の概要 |
今まで作成してきた小児内視鏡手術練習キットである食道閉鎖症、十二指腸閉鎖症、肝管空腸吻合シミュレータを用いて、剥離操作、吻合操作の画像解析を行ってきた。熟練者および初心者、初心者が練習後うまくなった状態の動画の画像解析を進めており、熟練者と初心者との違いが明らかになってきた。鉗子や針を持ち換える回数、両手に持った鉗子の協調的な動き、運針時の針の刺し直しなどが熟練者のほうが良好な成績を示した。また鉗子の移動距離を調べると熟練者のほうが移動距離が短く、操作回数も少ないことも明らかになった。画像を細分化して機械学習を勧めており、鉗子の認識精度は85%を超える程度まで改善した。しかし針の検出精度はまだ低く今後改善が必要である。鉗子のブレ、動きのブレの解析、すなわり滑らかな動きの自動解析も進めている。これは動きの規格化分散すなわち時間あたりに動く距離、ブレを自動で解析する目的で導入した。これらの正確さもおよそ80%程度となっている。一方で現時点ではいろいろなデータ解析は人による評価のほうがより正確にできており、AIが手術手技を自動解析できるところは一部の動きだけとなっている。上達している手技の判断もAIではまだ難しい。今後はAIによる鉗子認識機構をより正確にするプログラムの作成をすすめる。画像のみではなく、鉗子の動き自体も解析を行っているため、画像と連動させた解析をすすめ、上手な動きとはなにかを明らかにする。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今まで作成してきた小児内視鏡手術練習キットである食道閉鎖症、十二指腸閉鎖症、肝管空腸吻合シミュレータを用いて、剥離操作、吻合操作の画像解析を行ってきた。熟練者および初心者、初心者が練習後うまくなった状態の動画の画像解析を進めており、熟練者と初心者との違いが明らかになってきた。鉗子や針を持ち換える回数、両手に持った鉗子の協調的な動き、運針時の針の刺し直しなどが熟練者のほうが良好な成績を示した。また鉗子の移動距離を調べると熟練者のほうが移動距離が短く、操作回数も少ないことも明らかになった。画像を細分化して機械学習を勧めており、鉗子の認識精度は85%を超える程度まで改善した。しかし針の検出精度はまだ低く今後改善が必要である。鉗子のブレ、動きのブレの解析、すなわち滑らかな動きの自動解析も進めている。これは動きの規格化分散すなわち時間あたりに動く距離、ブレの解析であるが、これを用いて動きのスムーズさを自動で解析していった。これらの解析もおよそ80%程度可能となっている。一方で現時点ではいろいろなデータ解析は人による評価のほうがより正確にできており、AIが手術手技を自動解析できるところは一部の動きだけとなっている。上達している手技の判断もAIではまだ難しい。今後はAIによる鉗子認識機構をより正確にするプログラムの作成をすすめる。
|
今後の研究の推進方策 |
今まで作成してきた小児内視鏡手術練習キットである食道閉鎖症、十二指腸閉鎖症、肝管空腸吻合シミュレータを用いて、剥離操作、吻合操作の画像解析を行ってきた。熟練者および初心者、初心者が練習後うまくなった状態の動画の画像解析を進めており、熟練者と初心者との違いが明らかになってきた。鉗子や針を持ち換える回数、両手に持った鉗子の協調的な動き、運針時の針の刺し直しなどが熟練者のほうが良好な成績を示した。また鉗子の移動距離を調べると熟練者のほうが移動距離が短く、操作回数も少ないことも明らかになった。画像を細分化して機械学習を勧めており、鉗子の認識精度は85%を超える程度まで改善した。しかし針の検出精度はまだ低く今後改善が必要である。鉗子のブレ、動きのブレの解析、すなわち滑らかな動きの自動解析も進めている。これは動きの規格化分散すなわち時間あたりに動く距離、ブレの解析であるが、これを用いて動きのスムーズさを自動で解析していった。これらの解析もおよそ80%程度可能となっている。一方で現時点ではいろいろなデータ解析は人による評価のほうがより正確にできており、AIが手術手技を自動解析できるところは一部の動きだけとなっている。上達している手技の判断もAIではまだ難しい。今後はAIによる鉗子認識機構をより正確にするプログラムの作成をすすめる。画像のみではなく、鉗子の動き自体も解析を行っているため、画像と連動させた解析をすすめ、上手な動きとはなにかを明らかにする。鉗子の挙動を解析する際に、私達がチェック項目を用いて点数をつけるような視点とは異なった見地から判断できるようにすることで、AIでしか判定できない項目を画像および動きの解析から新たに探求する。さらに横隔膜ヘルニア根治術などのシミュレータを新たに開発し、その手術操作をoff the job trainingできるようにする。
|