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2022 年度 研究成果報告書

DNA2本鎖切断修復制御の中核となるユビキチン依存的DNA損傷応答の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 19H04269
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分63020:放射線影響関連
研究機関大阪大学

研究代表者

中田 慎一郎  大阪大学, 高等共創研究院, 教授 (70548528)

研究分担者 宇井 彩子  東北大学, 加齢医学研究所, 准教授 (00469967)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードDNA2本鎖切断 / 相同組換 / DNA損傷 / PARP阻害剤 / DNA修復選択
研究成果の概要

DNA2本鎖切断(DSB)は、放射線被曝などによって引き起こされるDNA損傷である。適切にDNA修復を受けないと致死的な障害となる。ユビキチン依存的な経路は、DSBの検出と修復をつなぐ重要なシグナル伝達経路である。本研究では、本経路で機能する新規遺伝子Xを発見した。遺伝子Xの発現を抑制すると、ユビキチン依存的な経路の下流でDSB修復経路選択に関与する遺伝子53BP1(非相同末端結合誘導因子)がDSB部位に過剰に集積し、一方で、BRCA1(相同組換え誘導因子)の集積は減少した。さらに、相同組換え過程のシグナリングは弱まり、相同組換えの効率も低下することが示された。

自由記述の分野

DNA修復

研究成果の学術的意義や社会的意義

DSBは通常の細胞代謝では起こりにくいものの、わずかな残存が致死的となることや、遺伝子変異やゲノム構造異常を誘導する、非常に危険なDNA損傷である。細胞内ではDNA一本鎖切断が多発し、これが複製を経てDSBに変換され、相同組換えにより修復される。相同組換えに関わる遺伝子はゲノムの恒常性維持に必須であり、新規遺伝子の発見の意義は高い。また、遺伝子Xの発現抑制は、抗腫瘍薬として利用されているPARP1阻害剤への感受性を増強するというデータも得られている。本研究の発見は、DNA損傷を利用した抗がん戦略としての発展的な利用が期待できる。

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公開日: 2024-01-30  

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