研究課題/領域番号 |
19H04314
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64040:自然共生システム関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
G・MOLINOS JORGE 北海道大学, 北極域研究センター, 准教授 (30767281)
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研究分担者 |
石山 信雄 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 森林研究本部 林業試験場, 主査 (50780821)
末吉 正尚 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物多様性領域, 研究員 (70792927)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 気候変動 / 河川生態系 / 水温予測 / 種間関係 / メソコスム実験 |
研究成果の概要 |
本プロジェクトの目的は、フィールドモニタリング、統計モデル、実験を用いて、気候変動が日本の河川とその生物多様性に及ぼすリスクを理解することである。複数流域の計数百地点を調査した結果、河川の水温変化に対して流域およびリーチスケールの変数の重要性が示唆された。特に火山性地質は、安定した低温環境を提供することで特異的な生物群集を形成した。将来シナリオを分析した結果、火山性河川は好適な温度条件を維持し、気候変動レフュージアとして機能すると予測された。今後生じうる温暖化および熱波を模倣した実験により、寒冷適応種の減少と水生食物網の崩壊が示されたため、レフュージアの利用可能性は重要になると考えられる。
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自由記述の分野 |
生態学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
補完的な手法(フィールドモニタリング、モデル、実験)を組み合わせることにより、我々のプロジェクトは、将来の気候変動が日本の河川とその生物相に与えうる影響の大きさとタイプ、およびさまざまな環境・景観変数が河川内の温度環境にどのような影響を与えうるかについて、新規かつ頑健な知見を提供する。特に、地質の重要性を浮き彫りにし、将来的な気候変動において、火山性湧水を水源とする河川が安定した冷水環境を提供するレフュージアとして機能する可能性を示している。これらの結果を総合すると、本研究は、地質に基づく気候変動レフュージアを河川管理や保全計画に組み込むのに役立つ、斬新で重要な情報を提供する。
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