研究課題/領域番号 |
19H04343
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64060:環境政策および環境配慮型社会関連
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
江原 誠 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (70781615)
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研究分担者 |
鹿内 彩子 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (20758825)
古川 拓哉 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (40772116)
関山 牧子 国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康領域, 主任研究員 (90396896)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 森林保全 / 開発途上国 / 栄養改善 / カンボジア王国 / 非木材林産物 |
研究成果の概要 |
カンボジアのプレイロング野生生物保護区の小学生のいる世帯を対象に、2020年(期首)と2024年(期末)に食事と家計に関する質問紙調査及び身体計測を実施した。期首データの解析からは、161人の子どものうち成長阻害の子どもは26.1%であり、自給自足よりも購入した食品から栄養摂取が高い傾向が明らかになった。森林保全策の一つとして食料購入のための現金収入源の確保が重要であり、フタバガキ科の天然樹脂採取業が収入源として注目された。しかし、違法伐採で樹脂採取が減少し、一部の世帯では生計維持のために自ら違法伐採して農地転用している。この状況を踏まえ、違法伐採対策の優先地域の分布を予測する方法を開発した。
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自由記述の分野 |
人文地理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義は、地元の子どもの栄養改善を配慮した森林保全策には、森林を守るだけでなく住民が食料を購入するために必要な現金収入源を確保することも大切であることを定量的なデータを用いて示した点にある。社会的意義は、地元の子どもの栄養改善を配慮した森林保全策の具体策として、栄養価の高い食料を購入しやすくするために、保護活動の一環として世帯の天然樹脂採取などの現金収入源を守り、そこに栄養教育を組み合わせることによって、子どもの栄養状態を改善する案を、上記解析結果と共に、現地住民、州知事、行政当局、NGO、研究機関に共有した点にある。
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