研究課題/領域番号 |
19H04354
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
桜井 徹 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (30222003)
|
研究分担者 |
梅屋 潔 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (80405894)
齋藤 剛 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (90508912)
辛島 理人 神戸大学, 国際文化学研究科, 准教授 (20633704)
小川 啓一 神戸大学, 国際協力研究科, 教授 (90379496)
杉下 智彦 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (00795015)
勝二 郁夫 神戸大学, 医学研究科, 教授 (40356241)
中澤 港 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (40251227)
青山 薫 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (70536581)
大月 一弘 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (10185324)
太田 和宏 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (00273748)
クラクストン ジェームズ 神戸大学, 法学研究科, 特命教授 (90792341) [辞退]
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | グローバリゼーション / 開発 / 移住 / 難民 / 感染症 / 福祉 |
研究実績の概要 |
本研究は、(1)大規模な移民現象のプッシュ要因を文理両面から総合的に再検討し、(2)文理融合的な学際的チームによる移民・難民の起源地の生活条件の問題の追究、そして(3)開発援助を実際に受け止めている人々がそれを将来に向けていかに活かせるのかを分析するという3つの切り口から共同研究を遂行する。 昨年度は、本研究の研究協力者にも加わった太田和宏神戸大学教授の近著『貧困の社会構造分析――なぜフィリピンは貧困を克服できないのか』(法律文化社、2018年)を題材として、東南アジアの移民動態の中心地の一つであるフィリピンにおいて開発援助がどのような課題をかかえ、またいかなる突破口がありうるのかを、国内の研究メンバーが集結して討議した。 また、ナミビア、モンゴル、インドネシア、カンボジア、アメリカ合衆国において医学、人類学、教育学、政治経済学等の多様な角度から現地調査を遂行し、どのような開発援助の問題点が現地で明らかとなっているのか、いかなる要因が住民を故郷から国際移住へと駆り立てるのか、等の問題点を調査した。 残念ながら年度末からのコロナ禍の影響によって、開発援助の問題点を討議・分析するため、アイルランガ大学、アデナウアー財団等から複数の海外の研究者を招き、神戸大学で開催することを計画していた国際研究集会は中止を余儀なくされた。 しかしながら、この間、インドネシアのアイルランガ大学や南アフリカのケープタウン大学をはじめ海外の研究者とは、海外共同調査や研究集会の開催に関して定期的にコンタクトを取り続け、パンデミック収束後における海外調査や研究集会の再開の準備を着々と進めることができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度は、神戸大学での研究集会の開催を含め国内での調査研究は順調に行ったほか、ナミビア、モンゴル、インドネシア、カンボジア、アメリカ合衆国において医学、人類学、教育学、政治経済学等の多様な角度から現地調査を遂行することができた。 残念ながら年度末からのコロナ禍の影響によって、アイルランガ大学、アデナウアー財団等から複数の海外の研究者を招いて開発援助の問題点を討議・分析するため、神戸大学で開催することを計画していた国際研究集会は中止を余儀なくされた。 しかしながら、この間、インドネシアのアイルランガ大学や南アフリカのケープタウン大学をはじめ海外の研究者とは、海外共同調査や研究集会の開催に関して定期的にコンタクトを取り続け、パンデミック収束後における海外調査や研究集会の再開の準備を着々と進めることができた。
|
今後の研究の推進方策 |
すでに述べたように、本研究は、大規模な移民現象のプッシュ要因を文理両面から総合的に再検討し、文理融合的な学際的チームによる移民・難民の起源地の生活条件の問題の追究、そして開発援助を実際に受け止めている人々がそれを将来に向けていかに活かせるのかを分析するという3つの切り口から共同研究を遂行しようとしている。 今後は、これまでの学際的研究チームに加え、新たにジェンダーやセクシャル・マイノリティの視点、比較政治学の視点、そして熱帯感染症対策の視点を本研究課題に組み入れることによって、文理融合的な取り組みを遂行するためのいっそう包括的な共同研究体制を構築していく。
|