前年度からのシステムの更新内容は1.家系図のセンタリング(中央揃え)2.インターフェイスの改良を中心として行った。これまでのシステムでは,アウトプット時の家系図の各世代がいずれも左寄せであったものを中央揃えにすることによって,アウトプット表示が改善された。インターフェイスの改良ですが、機能を追加し、メニュー構成を変更した。特に,「過去のデータファイルを開く」と言った機能は,同一のデータを利用する上ではより作業効率の高いものとなる。 次に,家系図を作成する際に中心人物を設定して,そこから多くの世代を表示させる機能について検討した。しかし中心人物から世代が離れるにつれて関係者が多くなり,すべてを表示することが困難なケースが発生することが予測された。例えば子世代の兄弟全員に配偶者がいて,それぞれに子ども(孫世代)が複数人存在し,それぞれに配偶者がいる,と言ったように,世代が下るごとに関係者が指数関数的に増加するケースの発生が予測された。その場合,表示させる子孫の設定が必要になる。すなわち,どの子孫を表示させるかを自動的に設定する場合はそのルールが必要になり,手動で設定する場合は,そのための設定する項目を追加すると言った手続きが必要となり,いずれもプログラムが複雑化することが予測された。さらに複婚の場合は設定が複雑になる。これらの理由により,子孫への適用は難しいという結論に至った。一方で先祖世代へ遡っての家系図作成はIDが存在するものについては特に問題なく表示させることができた。 以上のことから,複婚に対応し多世代における家系図の作成という目標は達成できたと判断した。
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