研究課題/領域番号 |
19H04425
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
瀬川 至朗 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (00515413)
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研究分担者 |
乾 健太郎 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (60272689)
関谷 直也 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 教授 (30422405)
牧野 恵美 広島大学, 学術・社会連携室, 准教授 (90706962)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ファクトチェック / 偽情報 / 誤情報 / 疑義言説 / 連携 / ClaimMonitor / 選挙 |
研究実績の概要 |
①<ファクトチェック(以下FC)推進団体による連携の有効性と課題>22年にオスロで開催された国際FC会議「Global Fact9」を現地調査した。注目されたキーワードは「ナラティブ」「コラボレーション」「テクノロジー」であり、偽・誤情報対策における「コラボレーション」の重要性が強調された。FC自動化の取り組みも報告された。また、欧州における偽・誤情報対策で主導的役割を果たす欧州デジタルメディア観測所(EDMO)を現地調査した。EDMOはEUから独立した組織として、FC組織や研究者などを連携した偽・誤情報対策を進めており、連携組織が機能することを実例で示している。 ②<日本におけるネット上の偽情報・誤情報の実態と分類>FIJのClaimMonitor(CM)システムで収集した2年1カ月分の疑義言説5010件のデータセットを分類・分析した。発信媒体別ではソーシャルメディアが75.5%と一番多かったが、伝統メディアも10.5%あった。CM収集法の特性による可能性もあるが、伝統メディア発の疑義言説も少なからずあることが示唆された。 ③<FCシステムの有効性と限界についての研究>FCシステムを強化案として、2022年参院選でCM収集強化プロジェクトを実施した。FC組織当たりのFC記事数は2019年参院選の3記事から22年は6.4記事に倍増した。FC組織の体制充実も一因と考えられるが、CM強化がFC記事の増加につながる可能性も示唆される。 ④<FC白書の完成と発信>これまでに「総論」「日本の世界のファクトチェック活動」の章を完成させた。本年度は「日本のファクトチェック活動」「偽情報・誤情報をめぐる動向」FIJのファクトチェック支援構築」「ファクトチェックの課題と展望」の各章を、研究成果も反映させながら作成し、FC白書PDF版(95頁)を完成させた。修正加筆した上で、24年夏までに公表予定。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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