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2021 年度 研究成果報告書

血液脳関門模擬チップによる虚血再灌流障害の機序解明と防止技術の開発

研究課題

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研究課題/領域番号 19H04435
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分90110:生体医工学関連
研究機関東北大学

研究代表者

船本 健一  東北大学, 流体科学研究所, 准教授 (70451630)

研究分担者 立川 正憲  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 教授 (00401810)
吉野 大輔  東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80624816)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードマイクロ・ナノデバイス / 細胞・組織 / 生物・生体工学 / 流体工学 / ナノバイオ / 血液脳関門 / 微小血管網 / 虚血再灌流障害
研究成果の概要

酸素分圧・力学的刺激・化学的刺激を制御できる生体模擬チップ内で、血管内皮細胞と線維芽細胞をフィブリンゲルに混合して共存培養し、3次元微小血管網を形成した。チップ内のガス流路に混合ガスを供給し、定常な常酸素状態(酸素濃度21%)や低酸素状態(酸素濃度0.3%)と、それらの状態を繰り返し生成した。低酸素状態から酸素濃度を増加させた直後は活性酸素の一過性の増加がみられ、微小血管網の物質透過性は低酸素化と再酸素化を繰り返し与えた場合に有意に上昇した。また、血管内皮細胞とペリサイトおよびアストロサイトによるヒト血液脳関門を模擬する微小血管網においても、酸素濃度の変化による物質透過性の増加傾向がみられた。

自由記述の分野

生体工学

研究成果の学術的意義や社会的意義

虚血再灌流は、急性の低酸素負荷と再酸素化、血流による力学的な刺激を血管に作用させ、血管障害や臓器障害を誘発する可能性がある。脳の虚血再灌流障害は高齢者のみならず新生児にとっても深刻な問題であるが、その発生機序は完全には理解されておらず、早急な原因究明と予防法の確立が求められている。本研究は、生体外に形成した微小血管網に対し、酸素濃度制御下の動態および機能の評価を可能にし、再酸素化による微小血管網の物質透過性の増加と活性酸素の関与を示した。活性酸素の発生に対して血管内皮細胞の結合性を維持する対策が重要であることが示唆され、この知見は虚血再灌流障害を防止する技術の確立に寄与する。

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公開日: 2023-01-30  

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