研究課題
昨年度までに磁気共鳴装置を作成しており、最終年度は磁気共鳴を加えた場合のラマン散乱光の変化を観察した。顕微鏡ステージ上で400 mTの静磁場、および電磁コイルによる100 mTの交流磁場を創出し、交流磁場の周波数を1 Hzから100 MHzの範囲でスイープしながら、ファイバ型ラマンプローブでステージ上のサンプルを785 nmレーザーで励起して発生するラマン散乱光のスペクトルを記録した。その結果、約1 kHzの周波数帯で脂肪酸のC-C一重結合やPVAハイドロゲルのO-H結合に帰属するラマンスペクトルのピークが長波長側に約5 /cmシフトする現象を見出した。ただし磁場によるラマンスペクトルの変化の幅には揺らぎがあることから、外部環境(電磁波や気温・湿度など)が影響している可能性も考えられた。そこで装置を恒温室に設置すると共に、電磁シールドを更に強固にして再現性実験を重ねる必要がある。また他の周波数帯でも変化が生じている可能性はあるが、磁気共鳴装置とラマン分光装置の時間分解能の限界のために明らかな変化としては見出せていない。この点についてはさらなる検証を必要とする。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Analyst
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Frontiers in Physiology
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10.3389/fphys.2021.812572
Heart Rhythm
巻: 19 ページ: 318~329
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