研究課題/領域番号 |
19H04460
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研究機関 | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
研究代表者 |
塚本 哲 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 応用科学群, 准教授 (90511460)
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研究分担者 |
中川 桂一 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (00737926)
川内 聡子 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 防衛医学研究センター 生体情報・治療システム研究部門, 准教授 (20506505)
佐藤 俊一 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 防衛医学研究センター 生体情報・治療システム研究部門, 教授 (90502906)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 極短音響パルス / マウス / 脳 / 細胞内Ca2+濃度 |
研究実績の概要 |
脳にある神経細胞を刺激して脳の神経活動を調整するニューロモジュレーションを実現する技術として,脳深部まで刺激でき,かつ非侵襲な音響刺激法に期待が掛かっている.しかしながら,脳にある神経細胞を再現性良く応答させることを実現できてない.そこで本研究は,極短音響パルスのエネルギ流束に依存して脳にある神経細胞が応答するか検証し,細胞応答により副作用なくマウスの運動反応が誘発されるのか検証し,極短音響パルスによるニューロモジュレーションを実証することを目的とする. 3年目は,マウス脳で細胞内Ca2+濃度を計測しつつ,マウス脳へ極短音響パルスを照射した.その結果,極短音響パルスを照射した直後にマウス脳で細胞内Ca2+濃度が上昇した.この上昇は,極短音響パルスを照射する直径や強度,照射する回数によって大きく違いが生じた.それらを最適化することにより,脳表面ならびに脳内で出血することなくマウス脳で細胞内Ca2+濃度を上昇させられる実験条件を見い出した.また,マウス脳で細胞内Ca2+濃度が上昇する領域は極短音響パルスを照射した領域に局限させることができ,例えば,極短音響パルスを照射する領域が直径1 mm程度であった場合は,マウス脳の表面における直径1 mm以下の領域で細胞内Ca2+濃度が上昇する様子が観察された.このことから,極短音響パルスを照射した領域を人為的に変化させることで,脳の表面で細胞内Ca2+濃度を上昇させる領域を人為的に変化できることが示唆された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
極短音響パルスを照射する条件を最適化させ,脳表面ならびに脳内で出血することなくマウス脳で細胞内Ca2+濃度を上昇させられる実験条件を見い出し,さらには,脳の表面で細胞内Ca2+濃度を上昇させる領域を人為的に変化できることを示唆したため.
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今後の研究の推進方策 |
アストロサイトで観察される細胞内Ca2+濃度がアストロサイトを出発点とするものなのか,もしくは神経細胞を出発点とするものなのかを明らかにする.
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