研究分担者 |
竹中 康司 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (60283454)
森 茂生 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (20251613)
竹澤 晃弘 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (10452608)
綿貫 徹 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 関西光量子科学研究所 放射光科学研究センター, 併任 (30343932)
壬生 攻 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40222327)
重松 圭 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (40754578)
Das Hena 地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所, 次世代半導体用エコマテリアルグループ(東G), 研究員(任期有) (60836170)
酒井 雄樹 地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所, 次世代半導体用エコマテリアルグループ(東G), 研究員(任期有) (80758798)
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研究実績の概要 |
1.負熱膨張特性を左右する相転移挙動の理解と、材料探索へのフィードバック 強誘電型負熱膨張物質Bi0.44La0.06Na0.5VO3のブラッグコヒーレントX線回折イメージング(Bragg-CDI)の温度変化の測定を行い、昇温による正方晶から立方晶への転移を観察することに成功した。 2.電荷移動、軌道秩序、強誘電転移の相転移型巨大負熱膨張材料の探索 圧力下で11.6%もの体積収縮を伴って極性-非極性転移を示すBiCoO3のBiを一部La, Prで置換する事で負熱膨張を実現した。100%の相転移ではないが、Bi0.8Pr0.2CoO3の体積収縮は4.4%で、非鉛化合物では最大の値である。一方で、PbCrO3のPbを一部Caで置換したPb0.7Ca0.3CrO3は室温で(Pb,Ca)2+Cr4+O3の電荷分布を持ち、昇温すると10%ものもの巨大熱膨張を伴って、Pb2+0.2Ca2+0.3Pb4+0.5Cr3+O3に転移する事を見いだした。 3.複合材料の熱膨張係数の設計と検証 昨年度合成に成功したZn2-xMgxP2O7微粒子を3Dプリンティング用のフィラメントのフィラーとして用いる事で、良好な造形が可能となり、負熱膨張材料を最適配置した人工構造体や、さらにその樹脂との複合体の作製を行った。また、金属塩酸性溶液をNaOCl/NaOH混合水溶液に滴下することで共沈と酸化を同時に起こし、BiNi0.85Fe0.15O3用の高酸化状態のアモルファスの前駆体を得る前駆体調製法を開発した(PCT/JP2021/007404)。反応性の高いこの前駆体を高圧下で短時間熱処理する事で、2μm程度の微粒子を得られる事を見いだした。
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