研究課題/領域番号 |
19H05663
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
植野 真臣 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (50262316)
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研究分担者 |
宇都 雅輝 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (10732571)
荒木 孝二 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (70167998)
鶴田 潤 東京医科歯科大学, 統合教育機構, 准教授 (70345304)
宮澤 芳光 独立行政法人大学入試センター, 研究開発部, 准教授 (70726166)
繁桝 算男 慶應義塾大学, 社会学研究科(三田), 訪問教授 (90091701)
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研究期間 (年度) |
2019-06-26 – 2024-03-31
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キーワード | eテスティング / 等質テスト / 適応型テスト / パフォーマンステスト |
研究実績の概要 |
本研究では,近年ニーズが高まっている筆記式試験や実技試験などのパフォーマンステストを含んで,高精度の測定誤差が持続するeテスティングプラットフォームを開発し,実運用によりその有効性を示すことを目標としている.この目標に向けて,令和4年度は,提案プラットフォームを構成する基礎技術の開発を引き続き進めるとともに,その成果の発表を行った.具体的には,1)最大クリーク・アルゴリズムと整数計画法を用いてテスト生成数を向上させるアルゴリズム,2)項目露出を一様とする等質テスト自動構成アルゴリズム,3)項目露出を制御する等質適応型テスト,4)項目反応理論と深層学習を融合させたDeep-IRT,5)評価者の特性を考慮したパフォーマンステストのための項目反応理論,6)自然言語処理技術を用いた筆記試験における自動採点手法に関して技術開発を行なった.1と2に関する研究成果は分野トップの英文誌IEEE Transactions on Learning Technologiesをはじめ,電子情報通信学会論文誌,人工知能学会誌に論文が掲載された.3に関する成果はトップ国際会議AIEDに採択され,電子情報通信学会論文誌にも論文が掲載された.4に関する成果は国際会議EDMに採択され,電子情報通信学会論文誌にも論文が掲載された.5に関する成果は,IFが7を超える英文誌Behavior Research Methodsと電子情報通信学会誌に論文が掲載された.6の成果は,自然言語処理分野の主要国際会議であるCOLINGに採択され,電子情報通信学会論文誌も論文が掲載された.また,本研究テーマの主要課題の一つである「パフォーマンステストの継続運用を想定した運用デザインの設計とその実施支援システムの開発」に関しては,東京医科歯科大学での実証実験を実施して実データを取得し,IRTを用いた分析に着手した.科研Sでの成果物はガイドラインを含めてhttp://www.ai.lab.uec.ac.jp/kaken-s/ に掲載されている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画に示した全ての事項について,順調に開発が進んでおり,多くの研究業績も出ていることから,「おおむね順調に進行している」と判断した.
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今後の研究の推進方策 |
最終年度となる令和5年度は,引き続き基礎技術の高度化を進めるとともに,これまでの研究成果と実証実験の結果を取りまとめてeテスティングの運用ガイドラインの作成を行う.なお,令和5年度から,大学入試センターの協力のもと電気通信大学の入学試験においてeテスティングの実運用を行う計画が確定した.そこで令和5年度には,この運用・実践に本科研で得られた成果を適用しつつ,得られた知見は本科研で開発するガイドラインにも反映させる.なお,基礎技術に関する研究成果は引き続き論文誌や学会で積極的に発表・公表していく.さらに,本科研費全体の成果は無料のオンラインシンポジウムの開催や研究代表者が運営する本科研専用のウェブサイト上での情報発信を通して,広く公表していく.
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