研究課題/領域番号 |
19J01080
|
研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
増渕 あさ子 同志社大学, グローバル・スタディーズ研究科, 特別研究員(PD)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
|
キーワード | 沖縄占領 / 米軍統治 / 軍事主義 / 移民 |
研究実績の概要 |
今年度は、昨年度に引き続き、新型コロナウイルス感染拡大のため、予定していた海外調査を実施することができず、研究計画の大幅な見直しが必要となった。 これに伴い、昨年度の繰越分を、2021年度の研究執行にあてた。調査としては、国会図書館での資料調査や、オンラインでの米軍・米国資料の調査、3月には沖縄での集中的なフィールドワークによって、必要最低限の資料収集をすることができた。 今年度は特別研究員としての採用最終年度であったため、研究のまとめと発信に特に力を入れた。国際学会での発表としては、2021年8月にInternational Convention of Asia Scholarsにて、2022年3月にAssociation for Asian Studies(いずれもオンライン)にて、それぞれ英語で発表を行い、他の報告者と議論を重ねた。国内発表としては、2021年12月に東京外国語大学国際日本研究センター主催の『東アジア連続講演会』にて、招待講演を行った。また、日本女性学研究会の近代女性史分科会で報告する機会を持ったり、社会福祉・社会事業専門の研究者と定期的に研究会を開くなど、自分自身の沖縄に関する研究を、他の研究領域と架橋すべく、様々な議論の場に積極的に赴いた。さらに2021年9月より、韓国の慶煕大学グローバル琉球研究センターの共同研究員として、共同研究プロジェクトを計画中である。論文執筆も集中して行い、2022年3月には社会事業史学会の学会誌『社会事業史研究』と同志社大学グローバル・スタディーズ研究科の紀要『同志社グローバル・スタディーズ』にそれぞれ、投稿論文が掲載された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していた国外調査が、当該年度も実施できなかったという点においては、計画通りに研究が実施できたとはいえないが、限られた範囲内での調査を行うことができた。また、オンラインを利用して国内外での研究会や学会で積極的に発表し、研究者ネットワークも十分構築できたといえる。また、今年度は論文執筆も集中的に行い、将来的な研究につながる研究実績ができた。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究課題は3カ年の研究期間が修了したが、これまで収集した資料や、発表した研究成果を踏まえて、2022年度以降の研究につなげていきたい。特に、過去2年間で実施することができなかった、米国本土やハワイでの資料収集、インタビュー調査を行うことで、米軍統治下沖縄を、冷戦体制やアジア太平洋における継続する帝国主義といった視点から再考することが可能になると考えている。
|