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2021 年度 実績報告書

現代イスラーム世界の分断と統合:グローバル法学による合意形成と宗派対立の克服

研究課題

研究課題/領域番号 19J01133
研究機関立命館大学

研究代表者

池端 蕗子  立命館大学, 衣笠総合研究機構, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2019-04-25 – 2022-03-31
キーワード国際規範形成 / ウラマー・ネットワーク / 宗教と国際関係
研究実績の概要

本年度は、3年間の研究のとりまとめとして、成果公開を中心的に行った。
本研究では、宗教復興以降の国際関係において、宗教的アクター、宗教的規範が一定の影響を及ぼしていること、そしてイスラーム世界においてはイスラーム法学者たち(ウラマー)のネットワークがそうした営みの主たる基盤であることを明らかにしてきた。
上記の研究成果については、『立命館アジア・日本研究学術年報』に研究報告として投稿し、採録されたほか、イスラーム協力機構(OIC)の役割についてはコラムとして執筆し、書籍『中東・イスラーム世界の30の扉』に掲載された。
宗教的な規範を含んだ形での国際規範形成の過程で、国家間・地域間での政治的な綱引きがみられることも明らかにした。これについては、日本国際政治学会において、口頭発表を行い、多くのフィードバックを頂くことができた。さらに、そのような国際的規範形成には、国家の正統性構築の側面も強い。これについては、笹川平和財団「現代若手中東研究会」において口頭発表を行った。
本年度は国際的な成果公開にも努めた。英国中東学会年次大会では、宗教的な国際規範形成に積極的な寄与を行ってきたヨルダンを事例に、王族の正統性構築と宗教的な国際規範形成とがいかに結び付いてきたかについて英語での口頭発表を行った。また、立命館アジア太平洋大学主催の国際会議”the 19th Asia Pacific Conference”でも英語での口頭発表を行い、こちらでは特にイスラーム法学者たち(ウラマー)が合意をつくる営みの法学上の役割について議論したうえで、新型コロナウイルス感染拡大に伴う規範形成においても、ウラマーが参与し、国家による人びとの活動・移動の制限を認める規範を下支えしており、ここでもウラマーが国家の正統性を担保する役割を果たしたと考えられることについて、研究報告を行った。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2021 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件) 図書 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 宗教復興以降の国際機構と国際政治: イスラーム諸国がめざす新パラダイム2021

    • 著者名/発表者名
      池端 蕗子
    • 雑誌名

      立命館アジア・日本研究学術年報

      巻: 0 ページ: 47~52

    • DOI

      10.34389/ritsumeikanasiajapan.0.2_47

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 「宗教の国際政治」というアリーナ創出―規範形成に挑戦するヨルダンとイスラーム諸国―2021

    • 著者名/発表者名
      池端蕗子
    • 学会等名
      日本国際政治学会
  • [学会発表] 宗教復興後の国際規範と国家の正統性―イスラーム協力機構の事例から―2021

    • 著者名/発表者名
      池端蕗子
    • 学会等名
      笹川平和財団「現代若手中東研究会」第1回「現代中東の国家と宗教」
  • [学会発表] The Islamic Face of a Pro-western Arab Monarchy, Jordan: An Analysis of Works of Its Royal Hashemite Family2021

    • 著者名/発表者名
      IKEHATA Fukiko
    • 学会等名
      The BRISMES Annual Conference 2021
    • 国際学会
  • [学会発表] Collective Ijtihad and Consensus Making: Evaluating the Roles and Significance of International Islamic Legal Academics2021

    • 著者名/発表者名
      IKEHATA Fukiko
    • 学会等名
      the 19th Asia Pacific Conference
    • 国際学会
  • [図書] 現代人のためのイスラーム入門2021

    • 著者名/発表者名
      ガーズィー・ビン・ムハンマド王子(小杉 泰、池端 蕗子訳)
    • 総ページ数
      512
    • 出版者
      中央公論新社
    • ISBN
      978-4-12-005304-7
  • [図書] 中東・イスラーム世界への30の扉2021

    • 著者名/発表者名
      西尾哲夫、東長靖 編(池端蕗子)
    • 総ページ数
      392
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
    • ISBN
      9784623091782
  • [備考] 宗教復興後の国際規範と国家の正統性:イスラーム協力機構の事例から

    • URL

      https://www.spf.org/asia-islam/news/20220209.html

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公開日: 2022-12-28  

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