研究課題
本研究課題では、大気における大規模水蒸気輸送に着目し、豪雨の予測改善に向けた研究を行った。水蒸気の中に含まれる重い水同位体に着目し、最新の衛星観測を用いて気象予測の改善を目指した。まず、理想実験において水同位体比を同化することで対流圏中層において風速、比湿、温度場が10%以上改善することを示した。次に、実際の観測データを同化するため、気象モデルとの間に存在する気候/短期予測バイアスの季節性や地域性について、現地観測も用いて詳しく明らかにした。次に、衛星観測からバイアスを取り除き、衛星の観測演算子をデータ同化システムに組み込むことで実際の観測を用いた同化実験を行い、水蒸気同位体比が大気場や降水量の予測改善に繋がることを示した。また、大気において帯状に水蒸気を大量輸送する大気の川に関しても、熱帯と中緯度のそれぞれの運動による影響を明らかにし、予測精度の改善の可能性を示した。
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
すべて 2022 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)
Journal of Climate
巻: 35 ページ: 6135~6149
10.1175/JCLI-D-21-0493.1
Journal of Japan Society of Civil Engineers, Ser. B1 (Hydraulic Engineering)
巻: 78 ページ: I_691~I_696
10.2208/jscejhe.78.2_I_691