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2019 年度 実績報告書

配位子の変形を利用した二核錯体の構築と触媒的不斉合成への展開

研究課題

研究課題/領域番号 19J13690
研究機関京都大学

研究代表者

笹倉 康平  京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2019-04-25 – 2021-03-31
キーワードアルキン配位子 / 遷移金属錯体 / 1,3-ブタジエン-1,4-ジイル錯体
研究実績の概要

アルキン含有ビスホスフィン配位子を用いた錯形成で得られる遷移金属錯体の反応性および形成機構に関する研究を行なった。主な成果の概要は以下のとおりである。
(1) アルキン含有配位子とイリジウムとの錯形成挙動を調査し、金属-金属結合を有するブタジエン-1,4-ジイル二核錯体が二量化を伴い生成することを見出した。種々の単原子カチオンとの反応によって二核錯体の金属ー金属間の結合距離が変化することを見出し,その結合距離が適用するカチオンの種類と密接に関連していることをDFT計算により明らかにした.
(2) アルキン含有配位子とロジウムとの錯形成では,上記(1)の場合とは異なりシクロブタジエン二核錯体が生成することをこれまでに見出している.用いる金属の種類によって生成物が異なる理由を解明するため,各二核錯体の形成機構を調査した.二つの経路に共通した鍵中間体の観測,同定に成功し,用いる金属原子のd軌道のエネルギー準位の高さに応じて異なる二核錯体が得られることをDFT計算により明らかにした.
(3) 支持配位子までのリンカーを伸長したアルキン配位子とイリジウムとの錯形成反応により,上記(1)とは異なる配座を有する1,3-ブタジエン-1,4-ジイル二核錯体が得られることを見出し,その反応性を調査した.本錯体はトランス効果によって(1)の場合に比べて置換活性が高く,配位子置換反応を含む二核錯体の種々の誘導化に成功した.

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] The Reaction Pathway Leading to Dinuclear Rhodium and Iridium Complexes from Alkyne-containing Bisphosphine Ligands2020

    • 著者名/発表者名
      Kohei Sasakura, Kazuhiro Okamoto, Shigeyoshi Sakaki, Kouichi Ohe
    • 雑誌名

      Bulletin of the Chemical Society of Japan

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1246/bcsj.20200036

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Bimetallic Reactivities of Dinuclear Iridium and Rhodium Complexes Generated from Two Types of Alkyne-containing Bisphosphine Ligands2020

    • 著者名/発表者名
      Kohei Sasakura, Kazuhiro Okamoto, Kouichi Ohe
    • 雑誌名

      European Journal of Inorganic Chemistry

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1002/ejic.202000132

    • 査読あり
  • [学会発表] Ir-Ir結合を有する1,3-ブタジエン-1,4-ジイル錯体における配位子置換反応および11族金属イオンの取り込み2020

    • 著者名/発表者名
      笹倉 康平, 岡本 和紘, 大江 浩一
    • 学会等名
      日本化学会第100春季年会
  • [学会発表] Various Kinds of Iridium Complexes Generated by Transformation of Alkyne-containing Ligands2019

    • 著者名/発表者名
      笹倉 康平, 岡本 和紘, 大江 浩一
    • 学会等名
      第66回有機金属化学討論会
  • [学会発表] Dinuclear 1,3-Butadiene-1,4-diyl Complexes Generated from Alkyne-Bisphosphine Ligand and Ir(I) or Rh(I) Precursors2019

    • 著者名/発表者名
      Kohei Sasakura, Kazuhiro Okamoto, Kouichi Ohe
    • 学会等名
      20th International Symposium on Organometallic Catalysis Directed towards Organic Synthesis (OMCOS)
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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