研究課題
本研究では以下の3つの研究に取り組んだ1.神経発達期における、有機リン系殺虫剤(OP)曝露量の縦断的評価を行った。エコチル調査(子どもの健康と環境に関する全国調査)の愛知ユニットセンターにおける一部の参加者において、妊娠前期および中・後期に回収した尿を長期保存してある。これらの参加者のうち、1歳半、3歳時点での尿回収にご協力いただいた参加者599名分の尿試料を用いた。OP尿中共通代謝物であるジアルキルリン酸(DAP)の分析を昨年度までに完了した。本年度は、各時点でのDAP濃度の分布が一致するかについての評価を行った。2.学童を対象とした神経発達評価を、児童用AQ(Autism-Spectrum Quotient)日本語版を用いて行った。エコチル調査の愛知ユニットセンターにおける参加児童のうち6歳児は詳細調査参加児のみを対象とし、本年度までに249名から質問紙を回収した。8歳児については、質問紙を郵送し、回答後郵送にて返却していただき、2021年1月末までに1059名から回収した。4つの下位尺度および総合得点に設けられたカットオフ値により、評価した。3.OPの網羅的分析を行った。対象者は、尿中DAPを測定したエコチル調査参加妊婦599名のうち、DAP値の高かった200名とした。尿試料は前処理後、高速液体クロマトグラフ―高分解能質量分析計により分析した。OPを経口投与したマウスから回収した尿を用いて、OPの尿中代謝物に関するリストを作成した。妊婦尿中から検出された化合物をリストと照合し、曝露OP薬剤の特定を行った。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Science of The Total Environment
巻: 750 ページ: 141630~141630
10.1016/j.scitotenv.2020.141630
Journal of Occupational Health
巻: 63 ページ: e12218
10.1002/1348-9585.12218