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2019 年度 実績報告書

マイクロフロー合成法を駆使するオリゴ核酸の高効率合成法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19J14624
研究機関東京工業大学

研究代表者

小竹 佑磨  東京工業大学, 生命理工学院, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2019-04-25 – 2021-03-31
キーワードマイクロフロー / 核酸 / 三塩化リン / クロロ亜リン酸エステル
研究実績の概要

オリゴ核酸は遺伝子に直接作用し、難病の根治を実現しうる次世代の医薬品候補であるが、その一般的合成法は高価な試薬や基質を要する。三塩化リンは安価かつ反応性および原子効率が高い理想的なリン源であるが、求核剤の導入を制御できない。本申請では、マイクロフロー合成法を活用することで、三塩化リンへのアルコールの選択的導入手法の開発を目指すとともに、そのオリゴ核酸合成への展開を図る。
R1年度は、はじめに脂肪族のアルコールをモデル基質として用い、三塩化リンへの選択的導入を試みた。種々の検討の結果、三塩化リンに対して副反応を抑えつつ1分子のアルコールを導入可能な条件を見出した。本反応は数十ミリ秒と極めて短時間で進行する反応であり、バッチリアクターを用いた条件との比較から、混合効率に優れたマイクロフローリアクターの使用が本反応において不可欠であることを見出した。一方、予め1分子のアルコールが三塩化リンに導入された化合物(ジクロロ亜リン酸エステル)に対し、2分子目のアルコールの導入を試みたところ、副生成物が多量に生じて目的物を選択的に得ることは困難であった。この結果は、マイクロフローリアクターを用いて数ミリ秒の反応を制御することで得られた、三塩化リンおよびクロロ亜リン酸エステル類とアルコールの反応速度に関する初めての定量的知見である。なお、2分子目のアルコールの選択的導入が困難である問題については、添加剤の使用により選択性が大幅に改善可能であることを示唆する結果を得ている。また、チミジンを原料とするジヌクレオチドの合成に先述したモデル基質を用いる反応系で確立した反応条件を変更することなく適用したところ、モデル基質を用いた場合と同程度の収率で目的物が得られることを見出した。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2020 2019 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] N‐Methylated Peptide Synthesis via Acyl N‐Methylimidazolium Cation Generation Accelerated by a Bronsted Acid2020

    • 著者名/発表者名
      Otake Yuma、Shibata Yusuke、Hayashi Yoshihiro、Kawauchi Susumu、Nakamura Hiroyuki、Fuse Shinichiro
    • 雑誌名

      Angewandte Chemie International Edition

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1002/anie.202002106

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Peptide‐Chain Elongation Using Unprotected Amino Acids in a Micro‐Flow Reactor2019

    • 著者名/発表者名
      Fuse Shinichiro、Masuda Koshiro、Otake Yuma、Nakamura Hiroyuki
    • 雑誌名

      Chemistry - A European Journal

      巻: 25 ページ: 15091~15097

    • DOI

      10.1002/chem.201903531

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Single‐Step, Rapid, and Mild Synthesis of β‐Amino Acid N‐Carboxy Anhydrides Using Micro‐Flow Technology2019

    • 著者名/発表者名
      Sugisawa Naoto、Otake Yuma、Nakamura Hiroyuki、Fuse Shinichiro
    • 雑誌名

      Chemistry - An Asian Journal

      巻: 15 ページ: 79~84

    • DOI

      10.1002/asia.201901429

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] アシルイミダゾリウムカチオン中間体を利用するマイクロフローN-メチル化ペプチド合成法の開発2019

    • 著者名/発表者名
      小竹佑磨、柴田裕介、林慶浩、川内進、中村浩之、布施新一郎
    • 学会等名
      第77回有機合成化学協会関東支部シンポジウム
  • [学会発表] Rapid and Mild Synthesis of Amino Acid N-Carboxy Anhydrides Using Basic-to-Acidic Flash Switching in a Micro-flow Reactor2019

    • 著者名/発表者名
      小竹佑磨、中村浩之、布施新一郎
    • 学会等名
      第5回野依フォーラム若手育成塾
  • [学会発表] アシルイミダゾリウムカチオン中間体を利用するマイクロフローN-メチル化ペプチド合成法の開発とPterulamide I-IVの全合成2019

    • 著者名/発表者名
      小竹佑磨、 柴田裕介、林慶浩、川内進、中村浩之、布施新一郎
    • 学会等名
      第61回天然有機化合物討論会
  • [備考] 中村研究室ホームページ

    • URL

      http://syn.res.titech.ac.jp/

  • [備考] 布施研究室ホームページ

    • URL

      http://133.6.82.55/lab_pages/chemprocess/

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公開日: 2022-03-04  

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