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2019 年度 実績報告書

メタゲノム解析に基づくウイルスと宿主細菌の動態解明

研究課題

研究課題/領域番号 19J14985
研究機関京都大学

研究代表者

沈 尚  京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2) (20882426)

研究期間 (年度) 2019-04-25 – 2021-03-31
キーワードウイルスメタゲノム / 琵琶湖 / 宿主細菌 / 季節変動
研究実績の概要

ウイルスの多様性およびその宿主細菌を探索するため、琵琶湖湖水を用いたメタゲノム解析を実施した。2019年の4月から2019年の12月にかけて、表水層と深水層の湖水を9ヶ月、月に一度採水した。2018年9月から採水した水試料と合わせると、一年を通して、水深を考慮した季節変動を追跡できる貴重なサンプルを手に入れることができた。これら全てのサンプルに対して、細菌画分(0.2-2μm)およびウイルス画分(< 0.2μm)のDNA抽出を完了した。そのうち、2018年9月から2019年4月までの12サンプル(表水層6サンプル+深水層6サンプル)のウイルスメタゲノム解析を実施した。
12のサンプル(表層6ヶ月、深層6ヶ月)から302の完全長ウイルスゲノムと10,185のウイルスゲノムの断片を得ることができた。これらについて、同種の冗長性を排除するため、塩基配列相同性95%でクラスタリングを行った結果、172の完全長ウイルスゲノムおよび3,626のウイルスゲノムの断片にクラスタリングすることができた。さらに得られたウイルスゲノムの宿主細菌の探索を実施したところ、12のウイルスゲノムについて宿主細菌(Actinobacteria: 9種、Betaproteobacteria: 2種、Bacteroides: 1種)を推定することができた。現在、宿主CRISPRスペーサー領域およびtRNA領域を対象として、さらなる宿主細菌の推定を行っている。今後は、DNA抽出まで完了している残りのサンプルについてもビローム解析を実施し、1年を通じたウイルス多様性および季節変動を明らかにする予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り、ウイルスメタゲノム解析とその宿主細菌を推定することができた。

今後の研究の推進方策

今後は1年を通したメタゲノムデータの蓄積を完了し、季節や水深ごとに重要なウイルスー細菌の感染関係を抽出する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] メタゲノム解析で明らかにする琵琶湖ウイルスの多様性2020

    • 著者名/発表者名
      沈尚、富永賢人、松田知成、吉田天士、清水芳久
    • 学会等名
      第54回日本水環境学会年会

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公開日: 2021-01-27  

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