Langmuir誌の結果に基づいて、フェニレン-エチニレンユニットによる拡張共役が蛍光および液晶挙動に及ぼす影響を、2つの新規HBT誘導体であるC5P-C≡C-HBTおよびC8P-C≡C-HBTで検討している。これらの2つの化合物は、120℃を超える温度でネマチック液晶相を示し、結晶状態で約0.30の程度のΦFLを示した。そして、非プロトン性溶媒中では約0.20という特に大きい蛍光量子収率が得られたが、これは量子化学計算によってエノールとケト互変異性化の際のより大きなエネルギー障壁に由来することが示唆された。また、5CB とC5P-C≡C-HBTの混合物は、外部電界によって制御可能な偏光吸収および発光を示すことも分かった。
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