本研究は、低密度核物質についての知見を得るために、24Mg原子核におけるα凝縮状態の探索実験を行うことを目的としている。その方法として、12C+12C共鳴散乱からの多重崩壊粒子測定を行う予定である。α凝縮状態探索では、励起状態から放出される複数の低エネルギー崩壊α粒子を測定する必要がある。この時、α粒子の他にも様々な崩壊粒子が放出されるため、その中からα粒子を識別しなければならないが、低エネルギーでの粒子識別は非常に困難である。そこで本研究では、機械学習を用いた波形解析を導入し、この困難を克服する計画である。 今度前半には、日本原子力開発機構タンデム加速器において、全検出器セットアップを用いてのテスト実験を行った。本テスト実験において全チャンネルでの粒子識別性能の評価を行い、物理データの測定に向けて十分な性能であることを確認した。 本年度後半に同施設において、12C+12C共鳴散乱実験を実施し、データ取得を完了した。順次、データ解析を進めており、その結果を日本物理学会において報告した。
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