研究課題/領域番号 |
19J21779
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岩崎 祐昂 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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キーワード | 近似結晶 / 半導体 / 第一原理計算 / ブロッホ軌道解析 / バンドエンジニアリング / 熱電材料 / 準結晶 |
研究実績の概要 |
第一原理計算による先行研究で半導体化が予測されていたが、実験的にはバンドギャップが閉じていることが示唆された Al-Ir 系近似結晶のバンド構造を基に、バンドギャップの大きさを広げる方針を第一原理計算による軌道解析により確立した。その結果、Al の一部を Si で置換し、Ir を Ru で置換した Al-Si-Ru 系近似結晶が半導体となることを第一原理計算により予測した。これに基づいて、Al-Si-Ru 系近似結晶を実験的に作製し、物性測定を行うことで、Al-Si-Ru 系近似結晶がバンドギャップ 0.15eV の半導体となることを明らかにした。これまでにAl 系近似結晶において半導体は実現していなかったが、今回初めて、半導体を創製することに成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
第一原理計算を用いてバンド構造の制御指針を得ることにより、世界で初めてアルミ系近似結晶で半導体の創製に成功したから
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今後の研究の推進方策 |
1/0近似結晶半導体の創製で得られた知見を活かして、高次近似結晶や準結晶で半導体を作製することを目指す。
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