• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実績報告書

ドライアイ防止に働く極長鎖ワックスエステルの生合成機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19J22148
研究機関北海道大学

研究代表者

澤井 恵  北海道大学, 生命科学院, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2019-04-25 – 2022-03-31
キーワードドライアイ / 脂質
研究実績の概要

タイプ2ω,1ωおよび2αワックスジエステル(WdiE)を区別できる測定法を確立した。その測定法により,Awat1 KOマウス(A1 KO)およびAwat2 KOマウス(A2 KO)で三価不飽和タイプ1ω WdiEが減少していることが明らかになった。一方,二価不飽和についてはA1 KOで減少していたのに対し,A2 KOでは減少していなかった。これより,Awat1とAwat2はマイバム脂質中のタイプ1ω WdiE産生に対しそれぞれ異なる寄与を示すことが明らかになった。一方,タイプ2α WdiEについてはA1 KOおよびA2 KOいずれにおいても減少しておらず,Awat1とAwat2が産生に関与しないことが示された。涙液層破壊時間(BUT)を測定すると,A1 KOおよびA2 KOいずれにおいてもBUTが短縮しており,涙液層が不安定化していることが明らかになった。角膜障害を調べると,A2 KOでスコアが上昇していた。マイバムの融点測定を行うと,いずれのKOマウスでも上昇しており,特にA2 KOでは大幅に上昇していた。これより,極長鎖ワックスエステル(WE)がマイバムの適切な融点維持に必須であると考えられる。Awat1 Awat2 DKOマウス(DKO)の毛が濡れてから乾くまでの時間は延長していた。皮膚切片では皮脂腺が拡大している様子が観察された。しかし,DKOではWE等の脂質は減少しておらず,むしろ増加していた。DKOにおいては皮脂産生が過剰になっており,Awat1やAwat2が間接的に正常な皮脂産生の維持に関与している可能性がある。また,極長鎖WEを構成する極長鎖アルコールの産生酵素遺伝子Far2 KOマウスのWdiE測定についても行った。その結果,Far2 KOマウスではいずれのWdiEも消失しており,Far2が3種の極長鎖WdiEの産生を担うことが明らかになった。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Formation of fatty alcohols-components of meibum lipids-by the fatty acyl-CoA reductase FAR2 is essential for dry eye prevention2022

    • 著者名/発表者名
      Kento Otsuka, Megumi Sawai-Ogawa and Akio Kihara
    • 雑誌名

      The FASEB journal

      巻: 36 ページ: e22216

    • DOI

      10.1096/fj.202101733R

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Diverse meibum lipids produced by Awat1 and Awat2 are important for stabilizing tear film and protecting the ocular surface2021

    • 著者名/発表者名
      Megumi Sawai, Keisuke Watanabe, Kana Tanaka, Wataru Kinoshita, Kento Otsuka, Masatoshi Miyamoto, Takayuki Sassa and Akio Kihara
    • 雑誌名

      iScience

      巻: 24 ページ: 102478

    • DOI

      10.1016/j.isci.2021.102478

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] アシル基転移酵素 Awat1 および Awat2 が生み出すマイバム脂質多様性とドライアイ防止における役割2021

    • 著者名/発表者名
      澤井恵, 木下航, 大塚賢人, 宮本政宗, 佐々貴之, 木原章雄
    • 学会等名
      第63回日本脂質生化学会

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi