研究課題/領域番号 |
19J22323
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
今木 翔太 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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キーワード | カイラル輸送 |
研究実績の概要 |
核・クォーク物質の研究に関連して、具体的な成果を挙げることができた。本年度は、主に二つのテーマで研究が進展した。第一に、ハドロン相におけるカイラル磁気効果の理論計算である。第一の研究は、ねじれ重力に誘起される輸送現象の解析計算である。最も一般的なねじれ重力理論において、有限温度・有限密度・有限のスカラー曲率のもとで、ねじれ重力が誘起するカイラル輸送を計算した。カイラルねじれ効果とNieh-Yanトポロジカル不変量の関連を立証するほか、カイラルねじれ効果の特異な温度・密度依存性を明らかにしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記の成果は、PhysicalReviewDに発表されたほか、国際セミナーて゛口頭発表を行った。ねし゛れ重力理論は、渦度とのアナロシ゛ーから、核・クォーク物質のさらなる理解に向けた重イオン衝突実験の現象論の文脈て゛、近年とりわけ活発に研究されているテーマて゛あり、この研究は当該分野に着実な寄与をしたものと評価している。以上のそれそ゛れの研究成果に基つ゛いて論文を執筆し、国際的な学術誌に採択されているほか、成果をセミナー等て゛積極的に発表している。
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今後の研究の推進方策 |
核・クォーク物質の研究に関連して、具体的な成果をあげ、積極的な対外発表をしてゆく方策である。本研究は、中性子星および重イオン衝突の物理の全容を、QCDに基づく理論計算から解明することを目的としている。前項の目的を達するため、中性子星や重イオン衝突実験の伴う強い磁場と回転が核・クォーク物質の性質に及ぼす影響や、その他の外場の効果を探る。
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