• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実績報告書

医薬品保護基フリー合成を指向したカルボン酸α位ラジカル活性化法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19J22372
研究機関東京大学

研究代表者

藤田 大樹  東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2019-04-25 – 2022-03-31
キーワード化学選択的反応 / カルボン酸 / ホウ素触媒 / エナンチオ選択的反応 / アルドール反応 / ジアステレオ選択的反応
研究実績の概要

当該年度においては、昨年度までに開発したケイ素traceless保護による官能基受容性の高いカルボン酸変換法に関する詳細な機構解析を中心に行った。比較実験から、アルキルエステルとの活性の違いについて詳細に検討を行い、更に計算からケイ素エステルの高活性がpKaに由来することを解明した。酸性度の異常な向上に関する原因については現在検討中ではあるものの、誘起効果以外にケイ素のα効果の寄与があると考えている。特にアルドール反応においては、活性の高いケイ素エステルとアルデヒドを単分子のホウ素触媒種が活性化していることを計算及び、非線形効果実験から明らかにすることに成功した。また遷移状態においては配位子の置換基の立体的効果により、z-enolateが優先的に生成していることを計算が示唆しており、この生成をNMR実験から明らかにした。また、立体選択性についても、エナンチオ選択性及び、ジアステレオ選択性を高い精度で予測できており、用いる計算の確からしさを示している。以上の機構解析を前年度までの研究結果と合わせて、ドイツ化学会誌に報告した。
本研究により開発した、極めて官能基許容性の高いカルボン酸選択的触媒的不斉アルドール反応は様々な複雑化合物に可能であり、医薬品の立体選択的後期誘導体化を実現するのみならず、本研究のコンセプトであるホウ素触媒とカルボン酸のケイ素traceless保護及び活性化のコンビネーションはカルボン酸エノラートを介する様々な反応に応用可能であり、今後の研究が期待される。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Siloxy Esters as Traceless Activators of Carboxylic Acids: Boron-Catalyzed Chemoselective Asymmetric Aldol Reaction2022

    • 著者名/発表者名
      Taiki Fujita, Mina Yamane, W. M. C. Sameera, Harunobu Mitsunuma, Motomu Kanai
    • 雑誌名

      Angewandte Chemie International Edition

      巻: 60 ページ: 24598, 24604

    • DOI

      10.1002/anie.202109788

    • 査読あり
  • [学会発表] シリルエステル活性化によるカルボン酸選択的触媒的不斉アルドール反応2022

    • 著者名/発表者名
      ○藤田大樹1, 山根三奈1, Sameera W. M. C2, 三ツ沼治信1, 金井求1(1東大院薬, 2北大低温研)
    • 学会等名
      第47回 反応と合成の進歩シンポジウム

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi