今後の研究の推進方策 |
近傍銀河に関して: 銀河の性質は、銀河の環境だけでなくその質量によっても異なるため、環境効果を議論する上では、まずは質量の効果を差し引く必要がある。2019年度から進めている、おとめ座銀河団の物理量の導出が完了し次第、アーカイブデータを使って、フィールド銀河の各種物理量の星質量依存性を導出する。フィールド銀河の各種物理量は、赤方偏移0.01<z<0.05のSDSS銀河を対象とした大規模なHI/COサーベイであるxGASS(Catinella et al., 2018, MNRAS, 476, 875)/xCOLD GASS(Saintonge et al., 2017, ApJ, 233, 22)プロジェクトのカタログ値を使用する。かみのけ座銀河団に関しては、おとめ座銀河団・ろ座銀河団同様のデータを収集しつつ、分子ガス・原子ガスデータは、必要に応じて新規の観測提案を行う。
遠方銀河団に関して: 世界的なCOVID-19の流行により、ALMA cycle-8(2020年度)が来年に延期され、遠方銀河団銀河の研究計画が1年程度遅れることが予想されるが、引き続きアーカイブデータを収集し、可能な限り作業を進める。
|