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2019 年度 実績報告書

シェーグレン症候群の発症メカニズムの解明-Runx1との関与-

研究課題

研究課題/領域番号 19J40027
研究機関大阪大学

研究代表者

皆木 瞳  大阪大学, 歯学研究科, 特別研究員(RPD) (70754810)

研究期間 (年度) 2019-04-25 – 2023-03-31
キーワード唾液腺 / 再生
研究実績の概要

本研究では唾液腺疾患であるシェーグレン症候群発症におけるRunx1の役割を詳細に解析することが目的である。その中で、作成されたRunx1のKOマウスの形態解析を行う中で唾液腺以外にも変異形があるということが確認された。Runx1はCbfbと相互作用してその発現が調整されると考えられている。その中で申請者は大阪大学歯学研究科矯正歯科教室とRunx1とCbfbKOマウスは口蓋裂を発生することがわかり、その発症メカニズムを解析した。その内容に関しては Disease Model Mechanical誌にAnterior cleft palate due to Cbfb deficiency and its rescue by folic acid.という内容を投稿し掲載された。口蓋裂は葉酸によりそれらの発生を予防することができると知られているが、そのメカニズムを解明する新しい内容であった。
また唾液腺に関して、シェーグレン症候群のメカニズムを解析するとともに唾液腺の発生過程と再生過程を比較しながら、唾液腺再生のメカニズムを解析を行った。再生医療を実現するためには発生生物学の研究とともに再生生物学を発展させることが重要であるといわれている。近年の再生医療の躍進は目覚ましいものがあるが、唾液腺の分野での再生医療は未だ困難であり、口腔乾燥症に対する治療法は対症療法が主流となっている現状がある。唾液腺の再生医療が難航している原因はいくつか考えられるが、その原因の一つとして、唾液腺発生における報告は数多くあるものの、組織障害後の再生に関する解析が少ないことが挙げられると考えられる。そこで胎仔唾液腺と損傷唾液腺を用いて、唾液腺の発生過程が再生過程を同一であるのかもしくは違いがあるのかという点に着目し検討を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初は、令和元年度にT細胞分化成熟におけるRunx1の役割を調べるためWild typeのマウスを用いて評価を行う予定であった。また、令和2年度にNFS/s1dマウスを用いて、唾液腺組織内の浸潤リンパ球評価およびアポトーシス誘導因子解析を行う予定であった。
産前産後の休暇及び育児休業を取得したことに伴い、令和元年度は、研究継続を行い、マウスの評価を主に行うこととする。

今後の研究の推進方策

令和2年度にも引き続きWild typeマウスを用いた実験を継続する。またWild typeマウスを用いた実験と並行して、NFS/sldマウスを用いた実験も行う。また唾液腺発生過程を紐解くうえで必要となると考えられる、唾液腺の再生過程と発生過程の検討に関しても引き続き行う。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Morphological differences between regenerating salivary glands after salivary gland duct ligation and embryonic salivary glands2020

    • 著者名/発表者名
      Ono Minagi Hitomi、Usami Yu、Sakai Manabu、Sakai Takayoshi
    • 雑誌名

      Annals of Anatomy - Anatomischer Anzeiger

      巻: 229 ページ: 151482~151482

    • DOI

      10.1016/j.aanat.2020.151482

  • [雑誌論文] Effect of xanthan gum-thickened liquid aspiration on the lungs in a mouse model2020

    • 著者名/発表者名
      Araie T, Ono Minagi H, Usami Y, Ikai K, Sakai M, Gojo N, Nohara K, Sakai T.
    • 雑誌名

      Oral Sci Int

      巻: 1 ページ: 1348-8643

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Anterior cleft palate due to Cbfb deficiency and its rescue by folic acid2019

    • 著者名/発表者名
      Sarper Safiye E.、Inubushi Toshihiro、Kurosaka Hiroshi、Ono Minagi Hitomi、Murata Yuka、Kuremoto Koh-ichi、Sakai Takayoshi、Taniuchi Ichiro、Yamashiro Takashi
    • 雑誌名

      Disease Models & Mechanisms

      巻: 12 ページ: 38850-38851

    • DOI

      10.1242/dmm.038851

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 唾液腺障害モデルから探索する再生医療への可能性2019

    • 著者名/発表者名
      皆木 瞳
    • 学会等名
      歯科基礎医学会
    • 招待講演

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公開日: 2021-01-27  

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