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2020 年度 実績報告書

同位体分析および行動観察による離乳前後の野生チンパンジーの食性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19J40031
研究機関総合地球環境学研究所

研究代表者

松本 卓也  総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 特別研究員(RPD)

研究期間 (年度) 2020-01-06 – 2023-03-31
キーワード母子関係 / 発達 / おやつ / 間食 / 離乳 / 社会 / 父系 / 移出入
研究実績の概要

本年度は新型コロナウィルスの世界的な流行の影響により、調査地であるタンザニア連合共和国・マハレ山塊国立公園への渡航ができなかった。そのため、サンプル輸送の国内外の手続きを前年度に完遂していたにもかかわらず、サンプルを持ち帰るには至らなかった。つまり、ラボワークは期待されていたほどには進展しなかった。
一方、今年度は、これまでのフィールドワークによって得られたデータを用いて、渡航予定だった期間に、京都大学アフリカ地域研究資料センター 花村俊吉 研究員、酪農学園大学獣医学群 郡山尚紀 准教授、北海道大学大学院地球環境科学研究院 早川卓志 助教、東邦大学理学部 井上英治 准教授らとともに論文を執筆した。松本と共著者らは、出自集団に留まって出産したメス(以下、居残りメス)2頭の観察をきっかけに、過去30年分の人口統計学的データと合わせて居残りメスが出自集団で出産する要因を検討した結果、一般に父系社会とされるチンパンジー集団において居残りメスが例外ではないことを明らかにした。野生チンパンジーのメスは移入した先の集団の食物レパートリーを社会的に学習することが知られているが、今後、母親が居残りメスか移入メスかによって離乳前後のチンパンジーの食性に差があるかどうかを検討することで、食物レパートリーの獲得過程をより多角的に解明することが可能になる。
これまでの研究成果のまとめとして、日本赤ちゃん学会、日本霊長類学会大会、日本生態学会において研究発表を行った。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2021 2020 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Female chimpanzees giving first birth in their natal group in Mahale: attention to incest between brothers and sisters2021

    • 著者名/発表者名
      Matsumoto Takuya、Hanamura Shunkichi、Kooriyama Takanori、Hayakawa Takashi、Inoue Eiji
    • 雑誌名

      Primates

      巻: 62 ページ: 279~287

    • DOI

      10.1007/s10329-020-00886-3

  • [学会発表] 野生チンパンジーの子における、母親と異なるタイミングでの機会主義的な採食2021

    • 著者名/発表者名
      松本卓也
    • 学会等名
      第68回 日本生態学会大会
  • [学会発表] 野生チンパンジーの子における、母親と異なるタイミングでの機会主義的な採食の意義2020

    • 著者名/発表者名
      松本卓也
    • 学会等名
      第36回日本霊長類学会大会
  • [学会発表] 野生チンパンジーの排泄行動の発達過程2020

    • 著者名/発表者名
      松本卓也
    • 学会等名
      日本赤ちゃん学会第20回学術集会
  • [備考] 出自集団で出産するメスは「例外」ではない ―チンパンジー父系社会でメスが出自集団に居残る要因の検討―

    • URL

      https://www.chikyu.ac.jp/publicity/news/2021/0114.html

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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