現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ゲノム編集をより効率の良いものにするために、機能向上 Target-AID (Hyper Target-AID) の作製を試みた。塩基置換融合酵素であるdCas9-PmCDA1をつなぐリンカー長のを変化させたときの塩基置換効率を、rifampicin 耐性によるプレートスクリーニングを用いて調べたが、特に大きく効率が良くなるものは同定できなかった。 次に、rifampicin耐性以外のスクリーニング法を確立するために、targetとしてpyrD, pyrE, pyrF (5-FOA耐性), thiA (trimethoprim 耐性) を選定し、塩基置換を行った。今後は、これらのプレートスクリーニング法を確立し、塩基置換効率をよりモニターできる系として利用できるようにしたい。 また、致死遺伝子であるftsA, ftsZ, mreB, mreC, mreDなどの細胞の形態にかかわる遺伝子群に、終始コドンを導入するような塩基置換を確認した。この変異が入ることで、菌体が生存するためにおそらく別の部位に突然変異が起こっていると予想される。これらを全ゲノムシーケンスすることで、致死遺伝子の未知の遺伝子ネットワーク等の知見が得られるのではないかと期待される。 そして、複数遺伝子の同時塩基置換をより効率よく行うという観点から、combi-OGAB法を用いて、代謝に関わる6遺伝子 (galk, xylB, manA, pta, adhE, tpiA) を一つのCRISPR-gRNAプラスミドに構築した。塩基置換アッセイの結果、6遺伝子の同時塩基置換を確認することができた。
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