本研究の目的は、日本が産んだ戦後最大の論理学者である竹内外史の論理哲学にアプローチすることで、 形式主義の新たな側面に光を当てて解明することである。これまでは竹内はもっぱら数学者として扱われてきたが、本研究によって、西田幾多郎に代表される京都学派の哲学との繋がりが明らかになってきた。また、竹内の順序数の整礎性証明を整理して再構成するという論理学的な成果も得られた。関連して、戦後の証明論を代表するフェファーマンとの比較研究を進めることができた。予想外の副産物としては、東洋的な自己の哲学をデジタルツインの哲学や論理学に応用する研究も進めることができた。
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