研究課題/領域番号 |
19K00029
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 東北大学 (2022-2023) 富山大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
澤田 哲生 東北大学, 教育学研究科, 准教授 (60710168)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 身体 / 子ども / 幼年期 / 現象学 / メルロ=ポンティ / リシール / 発達心理学 / 児童精神分析 |
研究成果の概要 |
「欠如的アプローチを超える身体理論の研究」という研究課題の下、本事業は、フランスの現象学者たち(とりわけ、モーリス・メルロ=ポンティとマルク・リシール)が各著作(『見えるものと見えないもの』、『現象学的研究』等々)で提示する身体概念を、彼らが参照する発達心理学および精神病理学の資料を素材として研究した。 こうした方法の下、最終的に、「自己愛(ナルシシズム)」という現象が主要な考察対象となった。そしてその考察結果として、この現象が成人期の病理的な現象を表しているだけでなく、健常と非健常にまたがる身体経験の基礎的な構造を構成していることが明らかとなった。
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自由記述の分野 |
哲学・倫理学・現象学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
メルロ=ポンティに関して、『ソルボンヌ講義』と『見えるものと見えないもの』を主要なテクストとして、幼年期の人間の身体構造を考察した。リシールに関しては、彼の病理的現象へのアプローチとそこで展開される身体論を検討した。その結果として、未熟ないし非健常にしか見えない、子どもや患者の身体、およびそこで形成される身体行動、さらにはその構造が、健常な大人の人間の生活にも潜在的に関与していることが明らかとなった。いくつかの著書や論文に提示されたこの成果は、一般的な意味での健常と非健常、未熟と成熟などの判断基準に再考を促すことになった。この点に、本プログラムの成果の学術的意義および社会的意義が確認される。
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