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2021 年度 実施状況報告書

グローバル倫理の限界をめぐる研究ー難民・避難民問題を通した考察

研究課題

研究課題/領域番号 19K00030
研究機関富山大学

研究代表者

池田 丈佑  富山大学, 学術研究部教育学系, 准教授 (50516771)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードグローバル倫理 / 国際関係論 / 難民 / 国内避難民 / 強制失踪
研究実績の概要

2021年度も、前年度に続き、コロナ禍の影響で海外調査が実施出来ない状況が続いた。一方、2020年度から実施した「内在的限界」の検討は当初の予定より先に進む格好で成果を生むことができている。その上で今年度の成果は、日本語書籍(共著)1冊、国際学会報告(英語)1本である。

日本語書籍については、グローバル倫理が有する「内在的限界」について、これを歴史を遡って解明する作業を実施した(市川、松田、初瀬編『国際関係論のアポリア』晃洋書房)。この成果の出来により、グローバル倫理が有する「内在的限界」について、その歴史的起源、理論的考察、そして難民・避難民問題における応用、という3つが出そろったことになる。第3の部分については、2020年に共著にて出版したCambridgeのBook Chapterとの関連で、2021年度のアメリカ国際政治学会でフォローアップの報告を行った。これら研究活動と成果を踏まえ、「内在的限界」に関する研究は、21年度の成果をもって研究課題を完了したと判断する。

その上で今後は、海外調査の停滞で進んでいなかった「外在的限界」に関する研究成果を発表することで、本研究課題の締めくくりとしたい。具体的には当初調査予定国のうち政情が比較的安定しているインドとバングラデシュについて、質問紙とオンラインに関する調査を実施する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍の悪化(バングラデシュ、インド)と、現地の政情不安定(スリランカ)のため、海外調査先である南アジア諸国での調査が進んでいないためである。

今後の研究の推進方策

「内在的限界」に関する研究は21年度の研究成果をもって当初の計画を超えて完了した。22年度は「外在的限界」に対象を絞って、これまで停滞していた現地担当者のオンラインインタビューについて、予備調査と本調査を実施する。バングラデシュ、インドはインタビュー対象者が決まったので、夏をめどに質問紙の発送を行う。その上で、11月をめどにオンラインインタビューを実施し、その内容を分析し、ペーパーにまとめる。成果は2023年3月に予定のアメリカ国際政治学会・国際倫理部会での発表をめざす。

次年度使用額が生じた理由

2021年度同様、コロナ禍と政情不安定のため海外調査が実施出来なかったためである。なお、国際会議はオンライン実施であったため、2021年度の旅費はゼロであった。

その上で22年度は、2023年3月に行われるアメリカ国際政治学会(カナダ・モントリオール)での発表を軸に研究成果をまとめてゆく。ただしモントリオールでは、大会プログラムと日本・カナダ間の時差を参照しつつ、現地参加を念頭に計画する。一方、質問紙とオンラインインタビューを行うインドとバングラデシュについては22年度も現地渡航は難しいと考え、研究はオンライン中心に進める予定である。なお、学会発表、南アジア調査を問わず、論文は英語で作成する。このため英文校正費用を別に計上する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 その他

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] The Policy Analysis Approach to Peacebuilding2021

    • 著者名/発表者名
      Josuke Ikeda (with Chigumi Kawaguchi)
    • 学会等名
      International Studies Association 2021 Annual Convention (Online)
    • 国際学会
  • [図書] 『国際関係論のアポリア』2021

    • 著者名/発表者名
      池田丈佑ほか(市川ひろみ、松田哲、初瀬龍平編著)
    • 総ページ数
      250
    • 出版者
      晃洋書房
    • ISBN
      9784771035218
  • [備考] 富山大学研究者総覧

    • URL

      https://evaweb.u-toyama.ac.jp/html/100000612_ja.html

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公開日: 2022-12-28  

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