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2021 年度 研究成果報告書

古代哲学からのムーシケー概念に基づく芸術考現学―「今日の詩学」の可能性を探る

研究課題

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研究課題/領域番号 19K00038
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分01010:哲学および倫理学関連
研究機関学習院大学

研究代表者

小川 文子  学習院大学, 文学部, 講師 (10726582)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード古代ギリシア哲学 / 芸術哲学 / 美学 / 詩学
研究成果の概要

現代において、アートは多義的なものになり、何がアートで何がアートでないのか、それを決定する明確な基準がないように考えられる。しかし、他方で、アートかそうでないかを全く見分けることができないかと言われれば、そうではないようにも考えられる。こうした問題に対して、古代ギリシアの芸術概念を援用し、そこから古代において自明であった芸術制作の意味を探り、かえって現代のアートのあり方を考える試みを本研究で行った。

自由記述の分野

古代ギリシア哲学

研究成果の学術的意義や社会的意義

従来の研究では芸術の価値を多義的に捉え、芸術史に対しても重層性、多重性を見て取っていたが、そこに通底するような根源的な芸術性を見出すことが、まさに本研究の目的であり、ここに本研究の学術的な意義がある。芸術の価値やその分類はこれまでも問われてきたが、それらをなめすような、基底部に共通の芸術性を考察した研究である。古代ギリシアの芸術制作において模倣概念は重要であるが、これはただ単なる「写し」の意味ではない。芸術は模倣でありつつもそこにジャンル「固有の快」を組み込むことでそれ固有の芸術となる、というアリストテレスの芸術観が、現代の多義化したアートに対してシンプルな芸術性を示唆すると考えられる。

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公開日: 2023-01-30  

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