研究課題/領域番号 |
19K00039
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
小林 亜津子 北里大学, 一般教育部, 教授 (00383555)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 看護倫理 / 訪問看護 / ケア倫理 / 在宅ケア / 終末期ケア |
研究実績の概要 |
国内外の文献および訪問看護ステーション、介護事業所の協力を得て、これまでに取得してきた科研費で立ち上げているホームページの拡充を図る。とくに訪問看護師が他の職種(医師、ケアマネージャー、ヘルパーなど)にたいして倫理的葛藤を感じた事例、もしくは他職種と共に思い悩んだ事例を、在宅でのターミナルケア、障がい者のケア、難病患者のケア、認知症高齢者の医療の選択などのカテゴリーごとに分類・収集し、その典型的な問題点を洗い出すことができた。また、これらの事例を、ホームページ上の事例データベースとして公表することができた。 上記の研究内容を、図書『看護のための生命倫理<改訂三版>』(ナカニシヤ出版、2019年)のなかに反映させて、人生の終わりに際しての医療や病名告知の問題を、訪問看護師の直面するモラルジレンマとして論じることができた。施設内看護で培われてきた「看護倫理」の訪問看護の場面への適用可能性とその限界についても示唆することができた。 また、これらの研究成果を、ホームページ上のブログ欄を積極的に利用して、一般人(公衆、非専門家)にも発信することができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画で予定した通り、著書のなかで、施設内看護から生じた「看護倫理」の訪問看護への適用可能性とその限界について示唆することができた。また、事例データベースの拡充を図り、すでに科研費のために立ち上げているホームページ上で公開している。
|
今後の研究の推進方策 |
「医療とケアの媒介者としての訪問看護師」像に注目しながら、国内だけでなく、海外の「訪問看護倫理」の事例も積極的に収集し、事例データベースの拡充を図る。また、これらの研究成果を、ホームページ上のブログ欄を利用して、一般の人びとにも発信していく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
(理由) 購入を予定していた図書の刊行が遅れ、次年度にずれたため。また、3月に予定していた出張が、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、中止になったため。 (使用計画) 購入を予定していた図書が刊行され次第、購入する。また、出張可能な状況になり次第、出張の計画を再検討する。
|
備考 |
雑誌原稿「連載:はじめての生命倫理・第一回 宗教上の理由による輸血拒否<前編>」『看護学生』4月号、メヂカルフレンド社、2020年3月、64-65頁 講演「エンハンスメントを考える」(株)Z会Asteria総合探究講座(Youtube Live)、2020年1月30日
|