現代哲学のひとつ現象学において、このパフォーマティヴ性という経験がどのような対象に適応可能で、かつ、それがどこまで適応可能があるのかは明確ではない。生、主体の内面性、身体、人間、性、テクノロジー、これらの存在は、世界内において固有なパフォーマンスを発揮しながら同時にその見かけを装うことになる。このパフォーマンスの二義性に基づき、上記の対象を現象学的な記述とともに解明し、さらにはその現象学そのもののパフォーマンスを更新する試みを行なった。これらの成果は、哲学研究者だけではなくそれ以外の参入者に対しても現象学的アプローチのさらなる展開および適応範囲の拡張を可能にすると考えられる。
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