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2022 年度 研究成果報告書

ドローン兵器の是非に関する戦争倫理学的研究―〈必要性〉条件からの分析と評価

研究課題

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研究課題/領域番号 19K00045
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分01010:哲学および倫理学関連
研究機関日本大学

研究代表者

松元 雅和  日本大学, 法学部, 教授 (00528929)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード戦争倫理学 / ドローン / 必要性
研究成果の概要

本研究の目的は、非対称戦争においてドローン兵器を使用することの道徳的是非を、〈必要性〉に照らし合わせて分析・評価することである。その成果として、1)次悪の追求を本質とする〈必要性〉の考慮は、正戦論者とリアリストにとって共通の道徳的基盤となっていることを確認した。2)非対称戦争のもつ構造的側面を注視してもなお、〈必要性〉の観念から〈区別〉原理に根本的な変更を加える決定的な理由は見出せないことを明らかにした。3)捕獲や投降、その他の無力化により、攻撃者が不必要な殺傷を避けつつ当初目標を達成する余地も広がることで、交戦者間の徹底的な非対称性は戦闘行為そのものの〈必要性〉を変化させることを論証した。

自由記述の分野

政治哲学、政治理論、応用倫理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の研究成果は、学内外に対して以下のような意義をもつと考える。1)学術的意義として、従来の戦争倫理学研究においてその蓄積はいまだ十分とは言えないなか、〈必要性〉の動態的分析という新たな着想に基づき、ドローン兵器の倫理的是非に関する新たな知見を加えた。2)社会的意義として、ドローン技術は民生利用を中心にますます発展している一方で、2022年に始まったウクライナ戦争においても戦局をときに左右するほど活用されている。本研究ではこうした状況下で、武力行使という選択肢が本質的に抱える非理想性・非人道性を直視しつつ、ドローン兵器の正当性を規範的に問いなおすための戦争倫理学的視座を提起した。

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公開日: 2024-01-30  

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