研究課題/領域番号 |
19K00049
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
樫 則章 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (40194766)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 歯科医療倫理学 / プロフェッショナリズム / 動画による学修教材 / 倫理的検討事例 |
研究実績の概要 |
研究協力者が、第39回日本歯科医学教育学会学術大会のシンポジウム「倫理・プロフェッショナリズムの方略新時代」において、これまでの科研費による研究の成果物を用いた教育実践例等の報告を行った。座長の木尾 哲朗教授(九州歯科大学)による本シンポジウムの趣旨説明の後、はじめに、角 忠輝教授(長崎大学)が「『よき歯科医療人になるための倫理・プロフェッショナリズム教育 プロフェッションワークブック』の活用法」と題して、まず「わが国における歯科医療倫理学の構築のための基盤的研究」(2010-2012)の成果物である「2013年度版 よき歯科医師になるための20の質問 倫理的検討事例集」及びこれをもとに「わが国における歯科医療倫理学の構築のための総合的研究」(2016-2019)(以下、「総合的研究」という。)において歯科衛生教育を受ける生徒・学生をも対象として作成した「2018年度版 よき歯科医療人になるための20の質問 倫理的検討事例集」の歯学部における使用状況を報告した上で、これらの成果物をもとに2019年に作成した『よき歯科医療人になるための倫理・プロフェッショナリズム教育 プロフェッションワークブック』(医歯薬出版)の活用法を例示した。次に、田代 宗嗣助教(東京歯科大学)が「歯科医療倫理 学修用教材『入れ歯はひとつ』の活用事例報告」において「わが国における歯科医療倫理学の構築のための発展的研究」(2013-2016)の成果物である動画による学修教材「入れ歯はひとつ」の過去3年に渡る教育実践例を報告し、動画教材のメリットとデメリットについて報告した。最後に、平田 創一郎教授(東京歯科大学)が「歯科医療倫理 学修用教材第2弾『落とし物はヒトの歯』の活用方法」と題して「総合的研究」のもう一つの成果物である動画による学修教材「落とし物はヒトの歯」の活用方法を紹介した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020年度は新型コロナのために対面授業が実施できず、これまでの科研費による研究成果物を用いた教育実践例を報告することができなかった。また関連学会がオンラインで実施されたこともあり、あらたな倫理的検討事例の収集のための呼びかけも十分にできなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度も対面による班会議やこれまでの科研費による研究成果を用いた研修会等を実施することは困難であることが予想されるため、わが国及びいくつかの先進国における抜去歯の教育利用や研究利用の実態調査を実施し、新型コロナが落ち着いたころに、歯科における倫理・プロフェッショナリズム教育に関する動画による学修教材の第3弾の制作に取りかかることとする。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用が生じた理由は、新型コロナのため班会議やこれまでの科研費による研究成果を用いた研修会の開催、また学術集会への参加ができなかったために旅費の支出がいっさいなかったためである。次年度使用額の大半は、歯科における倫理・プロフェッショナリズム教育に関する動画による学修教材の制作に充てる予定である。
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