研究課題/領域番号 |
19K00049
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
樫 則章 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (40194766)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 歯科医療倫理 / プロフェッショナリズム / 動画による学修教材 / 倫理的検討事例 / 抜去歯の教育・研究利用 |
研究実績の概要 |
第41回日本歯科医学教育学会学術大会にて、研究協力者とともにシンポジウム「倫理・プロフェッショナリズム教育の現状」を実施し、わが国の歯科衛生学を含む広い意味での歯学教育における倫理・プロフェッショナリズム教育の現状および課題について総括を行った。はじめに本シンポジウムの企画の意図について研究協力者により説明がなされ、その後、歯科医療人に求められる倫理・プロフェッショナリズムとは何かについてこれまでの調査研究に基づき概説し、各論として、歯学部における倫理・プロフェッショナリズム教育の現状と課題、歯科衛生学教育における倫理・プロフェッショナリズム教育の現状と課題、歯科医師臨床研修における倫理・プロフェッショナリズム教育の現状と課題について研究協力者がそれぞれ発表し、過去の科研費による成果を含めた総括を行った。 また新型コロナウイルス感染症ために撮影を延期してきた、広い意味での歯学教育を学ぶ学生を対象とした倫理・プロフェッショナリズム教育のための視聴覚学修教材を制作した。今回は患者の個人情報の保護に係るテーマであるが、そもそも個人情報とは何か、個人情報に対する自己コントロール権とは何か、誰がいかなる根拠に基づいて患者等の個人情報を守秘しなければならないか、さらに患者の個人情報が漏えいしないようにするためにどのような教育や対策が求められるか、また実際に患者の個人情報が漏えいした場合、どのように対応するのが適切であるかについて学生に自ら考えるきっかけを与えるものとなっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初は2021年度に本研究は終了予定であったが、新型コロナウイルス感染症のため1年の延長申請を行い、わが国における広い意味での歯学教育における倫理・プロフェッショナリズム教育の現状と課題について総括を行うとともに、歯科における倫理・プロフェッショナリズム教育に関する視聴覚学修教材を制作することができた。 しかし、抜去歯の教育・研究利用に関する提言について日本歯科医学教育学会学術大会参加者を対象にワークショップを開催し、意見聴取する予定であったが、学術大会がオンライン開催になったためにそれができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度に開催予定の日本歯科医学教育学会学術大会にて2022年度に制作した倫理・プロフェッショナリズム教育のための視聴覚学修教材を紹介し、同教材の教育における使用法等についてワークショップを行うとともに、そのワークショップにおいて抜去歯の教育・研究利用に関する提言について意見聴取を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症により研究期間を再延長したため。 2023年度は日本歯科医学教育学会において開催予定のワークショップについて研究協力者と事前打合せを行うための旅費として使用予定である。
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