研究実績の概要 |
今年度は、アンリ・ベルクソン『コレージュ・ド・フランス講義 1902-1903年度 時間観念の歴史』(平井靖史・岡嶋隆佑・木山裕登との共訳、書肆心水、2019年、全446頁)の翻訳を刊行したことが最大の業績である。これは、フランス近現代哲学における主体や人格概念を再検討する本プロジェクトにとってきわめて重要な一歩であった。その翻訳の過程で同時に進められた研究は、さまざまな口頭発表に結実した。そのうち四つほど例を挙げておく。 ①「ベルクソン的人格概念の再検討――リキエ『ベルクソンの考古学』から出発して」、PBJ-DI分析系分科会、2019年08月03日、福岡大学。②「The range of the voice: Towards a Bergsonian theory of Personality」、学会名"Remembering: Analytic and Bergsonian Perspectives"、2019年10月28日, 発表場所Center for Philosophy of Memory, Universite Grenoble Alpes。③「Coup de sonde, coup de genie : PBJ, traduction japonaise, quelques reflections sur le cours」、学会名"Bergson : L’evenement des cours au College de France"、2019年11月29日, 発表場所College de France。④「ベルクソン的「可能性の条件」とは何か? 岡嶋隆佑「自由行為の哲学――初期ベルクソン哲学における時間と空間――」を読む」、三田哲学会シンポジウム「ベルクソンと自由――時間・空間から自由へ」、2020年01月17日、慶應義塾大学(三田キャンパス)。
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