研究課題/領域番号 |
19K00084
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01030:宗教学関連
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研究機関 | 帝京平成大学 |
研究代表者 |
柴山 信二朗 帝京平成大学, 人文社会学部, 准教授 (40572235)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | タイ / イスラーム / 宗教思想 / 宗教実践 / スーフィズム / スンナ派 / シーア派 / 聖者信仰 |
研究成果の概要 |
本研究では、「カナ・カオ(古いグループ)」と「カナ・マイ(新しいグループ」のグループ概念を調査し、丁寧に読み解くことにより、各グループに包摂されるイスラームの様々な思想を明らかにし、更に、それらの思想がどのように摩擦を起こし、対立グループから排除されているのか、その関係性を読み解くことを目指した。その結果として主に次のことが明らかとなった。(1)「カナ・カオ」、「カナ・マイ」のグループ概念と変遷及び摩擦・対立の図式、(2)「サーイ・スーフィー(スーフィズムの潮流)」と「カナ・カオ」、「カナ・マイ」間の摩擦・対立・共生と地域差、(3)シーア派イスラーム社会における「カナ・カオ」と「カナ・マイ」。
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自由記述の分野 |
社会人類学 地域研究 宗教学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、タイのイスラーム研究において主な対象とされてこなかった宗派・学派や思想に焦点を当て、新旧グループである「カナ・カオ」と「カナ・マイ」の対立を媒介にして、それぞれのグループに包摂される様々な思想を明らかにし、それら思想の関係と対立を生じさせる図式を解明した。これは、タイのイスラーム研究における視点の拡大に寄与するものといえる。また、「カナ・カオ」と「カナ・マイ」に付随して明らかになったタイのスーフィズムやシーア派に関する研究成果は、既存のタイのイスラーム研究ではほとんど扱われることがなかったテーマであり、タイのイスラーム研究に新たな方向性を提示することができた。
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