本研究の目的は、満洲(中国東北部)で展開されていたキリスト教伝道、医療、教育等のキリスト教諸事業が「満洲国」成立後どのような状況に置かれたのかを、宣教師資料を用いて明らかにすることであった。 満洲伝道の資料を豊富に所蔵するスコットランド国立図書館での資料収集・調査は、コロナ禍によって延期せざるを得なくなったが、その間すでに収集済みの資料を用いて、これまで関心が払われてこなかった神社参拝問題や、日本人牧師の指導の下行われた教会合同の背景を明らかにすることができた。 またコロナ禍を経た2023年度にスコットランド図書館での資料調査を実現させることができ、これまでの研究を進展させる貴重な資料を発掘した。
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