研究課題/領域番号 |
19K00094
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
宮本 要太郎 関西大学, 文学部, 教授 (10312779)
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研究分担者 |
金子 昭 天理大学, 付置研究所, 教授 (90214452)
村上 辰雄 上智大学, 国際教養学部, 准教授 (80407337)
平良 直 八洲学園大学, 生涯学習学部, 非常勤講師 (40334015)
村島 健司 関西大学, 人権問題研究室, 委嘱研究員 (60707511)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 宗教者の寄り添い支援 / 宗教者の社会参画 / 宗教の公共性 / 宗教研究の公共性 / 公共宗教学 / 宗教的ケア |
研究実績の概要 |
令和元年度は、(1)国内での実態調査(フィールドワーク)、(2)合宿形式の研究会での意見交換、(3)学会やシンポジウム・講演等での情報収集と研究成果の発表などを実施した。 まず、(1)については、8月29日に大阪市立大学・西成プラザにおいて、釜ヶ崎のまち再生フォーラム事務局長のありむら潜氏をお招きし、釜ヶ崎(あいりん地区)の歴史、労働者数の変化、労働者の暮らしのあり方などについてレクチャーを受けたのち、「釜ヶ崎」の現地調査を実施して、釜ヶ崎において実施されてきたホームレスや独居老人に対する寄り添い支援の現状や課題について理解を深めた。また、支縁のまちネットワークの協力を得て大阪希望館が主たる事業主となって立正佼成会豊中教会内に開設した「シェアハウスこうじゅ」の取組みにおける、「社会的孤立者に対する宗教者の伴走型支援活動」に関しても、複数回にわたって現地での調査を行った。 次に、(2)に関しては、9月10日から11日にかけ、関西大学セミナーハウスの飛鳥文化研究所において、合宿形式の研究会を実施した。研究代表者および研究分担者3名に研究協力者3名も加わって、当科研の構成メンバー全員で、研究代表者による発表「公共宗教論から公共宗教学へ」および研究分担者の平良直の論文「宗教学の公共性―「公共宗教学」は可能か―」をめぐって、多角的に議論を重ね、問題意識を共有するとともに、改めて研究課題を確認した。 最後に、(3)に関しては、研究論文6件、学会等での口頭発表7件(うち国際学会4件)、図書(分担執筆)3件をはじめ、各方面において研究成果を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2月から3月にかけて、タイや韓国において実態調査を実施する予定であったが、新型コロナウィルス禍の影響で、現地からの要請もあっていずれも延期せざるを得なかった。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度は、延期されたタイならびに韓国における現地調査ならびに台湾での調査を、できるだけ実施する予定であるが、新型コロナウィルスの影響によっては、東日本大震災被災地を中心とした国内での調査に重点を移すことも検討している。また、「支縁のまちネットワーク」が関わっている、立正佼成会豊中教会の建物を利用した「住宅確保要配慮者のための居住支援活動」における事例研究をさらに進めていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
2月から3月にかけて、タイや韓国において実態調査を実施する予定であったが、新型コロナウィルス禍の影響で、現地からの要請もあっていずれも延期せざるを得なかった。
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