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2020 年度 実施状況報告書

「モダンダンス」と近代東アジアの文化的・身体的越境

研究課題

研究課題/領域番号 19K00102
研究機関一橋大学

研究代表者

イ ヨンスク  一橋大学, 大学院言語社会研究科, 特任教授 (00232108)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード東アジア近代舞踊と身体的越境 / モダンダンス / 民族美学
研究実績の概要

本研究は、近代東アジアにおける文化的・身体的越境の様相を多元的・複眼的にとらえることを目的に進めている。研究対象は、近代日本を代表する舞踊家石井漠(1886―1962)、石井漠の弟子である朝鮮の崔承喜(1921-1969)と台湾の蔡瑞月(1921-2005)の芸術活動を中心とする。2020年度は国立国会図書館、韓国のソウル大学、延世大学、台湾の台湾国立大学、中央研究院などで所蔵されている資料を徹底的な探索と精読とともに、民間に知られている未刊行・未公開の資料を積極的に発掘していく予定だったが、コロナの影響で海外渡航ができなかったために、新しい資料の発掘までは到らなかった。
2020年は主に文献研究に集中した。その中で、踊りを民俗と宗教から考察する新しい学際的視点を発見することができた。今後、このような観点を取り入れながら、本研究を進めていきたい。2020年度研究実績として、2020年10月22日に国際学会 the 10th World Congress of Korean Studiesで、(ZOOM)“The Cultural Dynamics of Sapluri Dance in Transition from Religious Ritual to Stage Art in the Late Nineteenth to Early Twentieth Centuries”の研究成果を発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2020年度は国立国会図書館、韓国のソウル大学、延世大学、台湾の台湾国立大学中央研究院などで所蔵されている資料を徹底的な探索と精読とともに、民間に知られている未刊行・未公開の資料を積極的に発掘していく予定だったが、コロナの影響で海外渡航ができなかったために、新しい資料の発掘までは到らなかった。

今後の研究の推進方策

2021年度は、2020年度で十分にできなかった新しい資料の発掘を続ける作業をする。2020年度で行った文献研究で分かってきた<東アジアのモダンダンスと民族美学(ethno aesthetic)>相関関係について具体的な事例を調べ、考察していく。研究方法としては、本研究の主な研究地域である日本、朝鮮、台湾、中国におけるそれぞれの民族美学の様相を調べる。主にモダンダンスがそれらの地域に受容される以前の前近代の民族美学に焦点をあてる。それによって、東アジアのモダンダンスに含まれている近代的身体性と近代性の内部に沈殿されている前近代的身体性を究明することができると思う。特に以下のことに焦点をあてる。伝統社会の東アジアにおける美意識のあり方、さらにそれぞれの社会で美しいと思われていたものことをどのように文化の型として定着したかを明らかにする。具体的には伝統儀礼とお祭りなどで表現されている踊りと芸能についての文献研究とフィールドワークを行う。コロナ感染状況が緩和すれば、日本国内で石井漠の出身地で秋田を中心とした東北地域の芸能についてのフィールドワークと資料収集をする。海外渡航が可能になった場合には韓国のソウル大学の名誉教授であり僧舞の無形文化財の方にインタビューを行う。台湾の蔡瑞月舞踊研究所でも資料収集をする。これらの研究成果は国際学会で発表する予定である。

次年度使用額が生じた理由

2020年度予定していた海外での資料収集および研究成果発表ができなかった。その理由は、新型コロナ事態で、海外渡航ができなったためである。2021年度は国内でできる資料収集および研究成果をする予定である。コロナ状況が改善すれば、海外での資料収集および研究成果発表も予定している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020 その他

すべて 国際共同研究 (3件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] ソウル大学/延世大学(韓国)

    • 国名
      韓国
    • 外国機関名
      ソウル大学/延世大学
  • [国際共同研究] 南京大学/延辺大学(中国)

    • 国名
      中国
    • 外国機関名
      南京大学/延辺大学
  • [国際共同研究] the university of british columbia(カナダ)

    • 国名
      カナダ
    • 外国機関名
      the university of british columbia
  • [学会発表] “The Cultural Dynamics of Sapluri Dance in Transition from Religious Ritual to Stage Art in the Late Nineteenth to Early Twentieth Centuries”2020

    • 著者名/発表者名
      Yeounsuk ,LEE
    • 学会等名
      The 10th World Congress of Korean Studies
    • 国際学会

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公開日: 2021-12-27  

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