研究課題/領域番号 |
19K00155
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
平芳 裕子 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (50362752)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ファッション論 / ファッションとアート / 身体表象 / ファッションデザイナー / ファッション誌 / 美術雑誌 / 批評 |
研究実績の概要 |
本研究は、20世紀後半において「思想としてのファッション」がいかに生成し、ファッションとアートの接合という現代的状況がもたらされたのかを考察するものである。当初の研究計画では、1960年代から1980年代におけるファッションと芸術の動向を基本文献・アーカイヴ資料・作品実見調査等から、年代ごとに研究を整理・考察していく予定であった。しかし各種文献の所蔵状況の実態が明らかとなり、年代ごとに個別の文献を調査するよりも、研究対象・文献資料ごとに調査を進めていくことが研究推進の要となると判断されたため、年度ごとの研究の進行と具体的内容は若干前後することとなった。 研究計画の1年目にあたる本年度は、基本文献の調査と収集が主な作業となった。具体的には、1960年代から1980年代にかけての日本を中心とする美術史・ファッション史に関する基本文献の調査と収集、パフォーマンスやダンスなどの映像資料・記録資料の調査と収集を行った。また、芸術雑誌やファッション雑誌における記事の調査と収集を行った。具体的には、京都国立近代美術館、大分市美術館、京都工芸繊維大学美術工芸資料館などにおいて、20世紀後半の身体表象において重要な仕事をした芸術家・デザイナーたちの作品実見調査と研究資料の収集を行った。また国立国会図書館や神戸ファッション美術館などの研究機関において、芸術雑誌(みづゑ、芸術新潮、美術手帖)とファッション雑誌(装苑、ハイファッション、スタジオボイス)などの記事を調査・収集し、資料の整理とデータ化の作業を行い、今後の考察のための準備を整えた。 年度末に美術館・博物館における研究調査を複数計画していたが、新型コロナウィルス感染拡大による出張自粛要請を受け、実施することが叶わなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルス感染拡大防止による博物館・美術館の閉館ならびに出張自粛要請のために、年度末に予定されていた複数の重要な資料調査を実施することができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
今後も美術館・博物館等の閉館によって資料の閲覧制限が継続される場合には、デジタルコレクションやオンラインで閲覧可能な資料の調査から重点的に行うことによって、研究を推進していくこととする。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染拡大防止による出張自粛要請のために、年度末に予定していた複数の出張研究調査を行うことができなかった。これらの出張調査については、今後の情勢を考慮しつつ出張が可能となり次第、次年度に実施する予定である。
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