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2023 年度 研究成果報告書

カトリック改革における幻視表現の成立と展開に関する研究

研究課題

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研究課題/領域番号 19K00193
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分01060:美術史関連
研究機関神戸大学

研究代表者

宮下 規久朗  神戸大学, 人文学研究科, 教授 (30283849)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード幻視 / 顕現 / カトリック改革 / 聖母 / バロック / エクス・ヴォート
研究成果の概要

16世紀に始まるカトリック改革によって幻視(ヴィジョン)という主題はきわめて重要な主題となった。幻視と鏡合わせとなるのが顕現であり、聖なる存在の顕現と、それを見る幻視者との組み合わせで構成された幻視絵画は、イタリアに始まり、スペインで全盛を見てフランドルで版画家されて世界中に伝播した。また、民衆が教会に奉納するエクス・ヴォートは、基本的に幻視絵画のスタイルをとっていた。本研究において、幻視と顕現の中心であった聖母の様々な図像や美術史的な意味を考えた『聖母の美術全史』(筑摩書房)、さらに植民地にまで広がった幻視絵画の展開や意味を追った『バロック美術』(中央公論新社)やいくつかの論文を上梓した。

自由記述の分野

美術史学

研究成果の学術的意義や社会的意義

2021年6月に上梓した『聖母の美術全史―信仰を育んだイメージ』(筑摩書房)は、従来宗教学や美術史の各時代ごとに論じられていた聖母マリアについて、カトリック改革期を中心に現代にまで及ぶその意義や機能を総合的に考えた初の書物であり、2023年10月に上梓した『バロック美術―西洋文化の爛熟』(中央公論新社)は、カトリック改革によってローマで始まった幻視などの主題が西洋中に広がり、中南米などの植民地や東欧・ロシアに伝播した様態を追ったもので、総合的な視点によってバロック美術の全貌を概観した。いずれの本も広く読まれ、日本ではきちんと知られていない聖母やバロックの美術について啓蒙普及することができた。

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公開日: 2025-01-30  

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